「出産しても働き続けたい」と思った女子学生が読むべき本とは?

2012.6.11  2696Views

みなさん、こんにちは。常見陽平です。




「出産しても働き続けられますか?」女子大生は悩み続ける




6月です。
マイナビが5月15日に発表したデータによると、2013年度新卒学生の4月時点の内々定率は33.5%です。
昨年は震災がありましたし、今年度は就活の解禁時期が変わっているので単純比較はできませんが、昨年4月より13.7pt高い結果となっております。
2013年度採用もまだまだこれからですね。


と言いつつ、早いもので2014年度の学生を対象とした早期型イベントや、インターンシップの募集が始まりました。
大学によっては就職ガイダンスも第1回目が開かれた頃ですね。
今の3年生にもゆっくりと就活が迫ってきています。


さて、就活と言えば...。
毎年、特に初期段階に女子学生に聞かれることがあります。


「出産しても働き続けられる会社ですか?」
「働きやすい会社ですか?」
「産休・育休はありますか?」


なるほど。女子学生にとって気になる質問ですよね...。
働きながら育児をしている女性が周りにいないと、まったくイメージがわきませんよね。
そして、ついつい「何か制度がある会社がいいのじゃないか?」、さらには「そもそも仕事と家庭を両立するのは無理なんじゃないか?」と考えてしまったりもします。
考えれば考えるほどブルーになったり。よくわかります。


まずは、現実を見ることが大事ですね。




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女子学生が今から読んでおきたい、出産・育児が分かる3冊




女子大の非常勤講師をしていることもあり、女性の社会進出、雇用・労働には人一倍関心があり、このことについて語りだすと止まらないので、今日は出産・育児と仕事の両立がリアルに分かる書籍をご紹介しましょう。
どの本もおすすめの本です。




◆その1:ふたりの子育てルール (治部れんげ PHP研究所)


圧倒的にわかりやすく、参考になるのがこの本です。
ビジネス誌の記者をしながら、2人の子供を育てている彼女のノウハウが惜しみなく公開されています。
何しろ、非常に具体的です。夫婦での協力、役割分担などが提案されています。
自分の子育てする様子をリアルに思い浮かべることができます。説得力ありますねえ。


企業の人事や先輩に出産・育児と仕事の両立について質問する前に、この本を読んでおくとイメージがわくこと間違いなしでしょう。






◆その2:妊活バイブル 晩婚・少子化時代に生きる女のライフプランニング (講談社プラスアルファ新書) (齊藤英和、白河桃子 講談社+α新書)


今年、流行り始めている注目キーワードは「妊活」ですね。いかにして子供を授かるか。
その実践的な知識、ノウハウが紹介されています。


やや下世話な話かもしれませんが...。
「妊娠」というのは、特に学生のうちは「してはいけないもの」と捉えてしまいますよね、どうしても。
一方で、いざ「授かろう」と思ったときに簡単にできるわけではありません。
健康的にも、環境的にも産みやすい状態を意識しないといけないのです。
仕事と両立しつつ、戦略的に授かるためのポイントがわかりますよ。
少し先のことにはなりますが、でも知っておいて損がないことでしょう。
仕事や企業を選ぶ視点が変わるかもしれませんよ。






◆その3:仕事も家事も育児もうまくいく! 「働くパパ」の時間術 (栗田正行 日本実業出版社)


時代はイクメンです。
男性の家事や育児への参加、大事です。
そのノウハウを極めて具体的にまとめた本です。
イクメンの時間管理のノウハウがバッチリわかりますよ。












1冊目、2冊目は女性向け、3冊目は男性向けと思うことでしょう。
でも、これは性別を関係なく読むといいですねぇ。
仕事と家事、育児の両立に関することは別に女性だけの問題ではありませんから。
女性もイクメンの実態を知っておくべきです。




産んでも働き続けるためのヒントを得るために、チェックしてみてくださいね。




執筆者プロフィール

常見陽平

常見陽平

評論家
北海道札幌市出身。一橋大学商学部卒業。一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。
リクルート、玩具メーカー、クオリティ・オブ・ライフ(現在:フェロー)を経てフリーに。
雇用・労働、キャリア、若者論などをテーマに執筆、講演に没頭中。
2015年4月 千葉商科大学に新設された国際教養学部の専任講師に就任。
著書多数。