残念な「意識の高い学生」で終わりたくないアナタがこだわるべきこと

2011.8. 2  79656Views

こんにちは、常見陽平です。

「ガクチカエリート」「意識の高い学生www」は優秀か?


先日、ある学生から「インターンシップについて相談にのってほしい」という連絡があり、
ランチをしました。
彼は以前から全国の学生と交流したり、ベンチャー企業でインターンするなど、
学生時代に力を入れたこと(就活用語でガクチカと言います)に事欠かない学生でした。

でも、インターンの選考は書類の段階で落ちたり、通ったりで不安になったとか。

エントリーシートを見せてもらったのですが、たしかに、「これは通らないな」というものでした。
まぁ、初めて書いたエントリーシートだからしょうがないのですけど。
一見すると目立つことが書いてあるようで、彼が何にこだわってどうやったのか、
背景にある価値観や行動特性がまるで伝わらないエントリーシートでした。

諸々ヒアリングして気づいたのですが、彼はたしかに目立つ取り組みをしていても、
実は自分の居心地の良い範囲(英語ではcomfort zoneと言います)から飛び出ていないことに気づきました。
見た目は派手なことをしているので、大人も学生もちやほやする。
でも、彼らと一歩踏み込んで付き合っていないのではないか、
居心地のいい人とばかり付き合っているのではないか、
取り組みにももう一歩、二歩コダワリが足りないのではないかと思ったのでした。

ネットスラングで「意識の高い学生www」という人たちがいます。

とにかくリア充で就活などにも熱心。
学生団体の代表などに多いタイプですね。

やや天狗になっている人、空回りしていて周りからみると痛々しいことも。

フォローすると私が会っていた彼は、謙虚で、人なつっこい人でしたが。

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就活はガクチカ自慢大会ではない


毎年学生をみていると、就活の時期になると人に自慢できるようなガクチカエピソードがなく
悩む学生がいます。
逆に、そんなエピソードがある学生は就活に有利なように見えます。

採用担当者の視点で言うならば、大事なのは「何」をやったかではなく、
「どう」やったか「誰」とやったかです。

そして、そのエピソードから垣間見られる価値観、行動特性などからジャッジしていくわけです。

実際、「学生団体を立ち上げた」「日本一周をした」など派手なエピソードを並べた学生が
苦戦することはよくありますし、
特に自慢できるエピソードがない学生が納得内定にたどりついていることも。

まあ、選考の初期段階では目立ちますし、雑な採用をやっている企業では
そんな人も内定してしまうわけですが。

もっとも、最近ではそんな雑な採用への反省から、掘り下げる面接、逆質問をする面接、
本質直球質問をする面接などが増えているのですが。


「意識の高い学生www」で終わりたくないアナタがこだわるべき7つのこと


さて、本人は何かに頑張っているつもりでも、空回りしていて気づけば学生団体の中でも浮いていく、
居心地のよい仲間と群れてしまう、井の中の蛙になってしまう「意識の高い学生www」から一歩抜けだし、
自分の人生を強く生きるために学生にこだわってもらいたいことを7つ提示します。

就活対策にはあまりつながりません。
でも、「ちいさい奴」で終わらないために、ぜひこだわってほしいのです。
どれも、耳に痛い話だと思いますが・・・。


1.他人を見下すのはやめなさい

「意識の高い学生www」の中には「自分よりスゴイと感じる奴としか付き合いたくない」という人がいます。

おっしゃるとおり、自分より優秀で志の高い人からはたくさんの刺激を得ることができるでしょう。
でも、実はその行為自体がcomfort zoneに自分の身を置く行為になっていないでしょうか。
世の中には地味でも、熱い志を持った人、地道に物事に取り組んでいる人がいます。
彼らの存在にも気づくべきです。
そして、社会に出たならば、自分より優秀ではない人を巻き込んで成果を出すことが求められます。
こういう学生の中には「将来は起業したい」などと言う人がいますが、
よっぽどビジョンやビジネスモデルが優れていて本人の人間的魅力がない限り、
なかなかスタートアップの段階で自分より優秀な人だらけの組織にはならないものです。
  人の魅力を味わいつくし、ソロではなくオーケストラで物事を進められる人になりましょう。


2.葬式に来てくれそうなリアル友達の数を数えなさい

ソーシャルメディアでのリンク数、携帯の連絡先の数を友人の数だと勘違いしている人がいます。
痛いですね。

あなたが病気をしたとき、縁起悪いですが亡くなったときに来てくれる人は誰ですかね?
バカな話、悩みから、将来のこと、天下国家のことまでホンネで話せる友達をつくりましょう。

まずは一人でもいるといいですよ。
そして、そんな友達をつくるには日々の努力、自分をさらけ出す勇気、マジで向き合うことが大事です。

3.別れた理由こそ分析しなさい

過去に自分から離れていった友人、別れてた恋人のことを思い出してください。
相手のせいにするのは簡単ですが、彼ら彼女たちはなぜあなたから離れていったのでしょうか?
多くの場合、相手に心を開かず、独りよがりになっていることが多いのでは?
コミュニケーションも一方通行だったり。
別れた理由に限らず、失敗体験から自分のリーダーとしての至らなさを認識するべきです。


4.自分目標にコダワリなさい

オンリーワンよりナンバーワンの方が偉いと思うのですが、
自分の周りだけでナンバーワンというのも痛いものです。

周りより自分はできて当たり前。
相手に勝つことだけでなく、自分目標を掲げましょう。


5.感謝すること、謙虚であることを忘れずに

何度も書いていることですが・・・。
自分の笑顔は、他の人の汗と涙でできるていることがよくあるわけです。
自分が派手に活躍できるのも、縁の下の力持ちのおかげなのです。
感謝することを忘れずに。

何より、上手くいっているときほど謙虚でいきましょう。


6.自分だけで出来ることは少ない

はっきり言いますが、自分だけで出来ることってそこそこです。
そして、世の中にはもっともっと優秀な人がいるものです。
さらに言うならば、賢いだけでは世の中動きません。

心技体と言いますが、ハートやフットワークも大事です。


7.GNNを大切に

GNNという言葉を私は大事にしています。義理・人情・浪花節の略です。
大学時代の恩師に教えてもらったことです。
残念なガラスのエリートから一歩抜け出て、社会で活躍するために、GNNこだわっていきましょうよ。


さいごに


やや説教っぽいエントリーになりましたが、小さくまとまらず、大きく羽ばたいてもらうために思ったことを書いた次第です。
振りきって、一部の学生に届けばいいなと思ったのです。
いや、学生団体の代表などをみていると、本当に、お山の大将で終わってしまいそうで、
歯がゆい思いをするわけですよ。
なので振り切って書いた次第です。

ご意見・ご感想(反論もOK)などお待ちしております。

執筆者プロフィール

常見陽平

常見陽平

評論家
北海道札幌市出身。一橋大学商学部卒業。一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。
リクルート、玩具メーカー、クオリティ・オブ・ライフ(現在:フェロー)を経てフリーに。
雇用・労働、キャリア、若者論などをテーマに執筆、講演に没頭中。
2015年4月 千葉商科大学に新設された国際教養学部の専任講師に就任。
著書多数。