11卒の就職内定率は91%!12卒の就活はどうなる...?

2011.7. 6  2849Views

こんにちは、編集部スタッフです。


2011年7月1日に、文部科学省から2011年卒の就職状況が発表されました。


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(1)大学等の就職率は、大学(学部)は91.0%(昨年同期比0.8ポイント減)
(2)短期大学は84.1%(同4.3ポイント減)
(3)高等専門学校は98.7%(同0.8ポイント減)
(4)専修学校は86.2%(同1.2ポイント減)
となっており、全体でも90.2%と厳しい結果になっています。


※引用:平成22年度大学等卒業者の就職状況調査(4月1日現在)


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以前の記事(10月1日段階)と比べると、前年度よりもだいぶ下回っていたところからなんとか前年近くまで追いついたことが分かります。

特に女子学生は2010年10月段階で前年同期を6.3ポイント減のところから、0.6ポイント減まで近づけたため、卒業までの半年間の追い込みで決まった方も多くいたのでは。
また、最終的な就職率は留年選択者や進路変更した人が消えたことも影響しているかと考えられます。

ちなみに大学の就職希望率は最終的に66.5%と前年よりも0.3ポイント減となりました。
就職氷河期であった2000年から2004年までも就職希望率が62.7%から65.5%と低い数値であったため、就職が大変な時期には就職希望率が低くなる傾向があることが分かります。

震災の影響もありましたが、全体的になんとか前年並みまで戻したという印象です。

ただ、特に落ちてしまった数字を見ると、
・短期大学生の就職率:84.3%(▲4.3)
・中部地方の就職率:89.0%(▲4.6)
・国公立女子の就職希望率:60.9%(▲6.4)

女子(特に一般職志向)やメーカー系御膝元の中部地方の就職の厳しさ、女子の進路の多様性(院進学等)が分かります。

ちなみに、学校基本調査以外のデータはアンケートベースのものなので、現実とのずれはあります。
実際、大学ごとの差は顕著で、同じ大学群の中でもメリハリがあります。



2012年度はどうなる...?


色々な大学から伺うと、大学ごとの差はありますが、2011年7月段階の内定率は3~4割程度の大学が多いです。
全体的に例年よりも遅れていますが、これは震災により、各社(特に大手)が採用を後ろ倒しした影響が考えられます。

大手が採用を後ろ倒しにしたことにより、先に内定を出した中小で内定辞退が相次いだため、各社で採用予定人数を下回るケースが多くなっているようです。
そのため、12年度採用においては各社で夏・秋採用が活発になってきます。

今後数字がどこまで回復するかは、夏・秋採用の状況によって異なるため、まだ見えない...というのが正直なところです。
業種、企業規模、エリアでもメリハリが出てきそうです。

そして、読売新聞の記事「就活、女子は現実的選択...正規雇用が男子上回るにもありましたが、最近顕著に聞くのが、女子学生の活躍。

専業主婦志向、一般職志向は未だ強いものの、現実を見るとそうもいかない(共稼ぎの可能性、事務職求人の減少等)ため、現実的に総合職を目指す女子学生も増えてきているようです。
また、一般職や特定総合職で細く長く働きたいという志向の女子学生もいます。
これは上位校、特に早稲田などで見られる傾向です。

元々、女性の方がコミュニケーションが得意であるため、面接でも女子学生が目立つことが多いと聞きます。

もしかしたら、今年は女性の就職率が良くなるかもしれません。


まだうまくいっていないな...という方はこれから挽回の可能性があります。
ただし、夏・秋採用は春時点と比べて採用数も少なくなるため、更に倍率が高くなる可能性も。

春時点と同じままで進んでも、同じ結果になってしまうので、この機会にこれまでの就活を振り返って、方向性や受ける業界・企業などを修正することをオススメします。

まだまだ就職のチャンスはたくさんあります。
諦めずに進んでいってくださいね。