2015年就活の旅、インタビュー記事検索就活

2015.3.25  1530Views

 皆さん、こんにちは。常見陽平です。

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なぜ、「中の人」の話を聞くべきなのか?



 今、やらないともったいない就活の「技」を紹介するこの企画。今回は、「インタビュー記事検索就活」をご紹介します。

 昔も今も、その業界・企業関係者の生の声を直接聞くことは就活の基本です。いくら人事が、就職ナビや会社説明会で美しいこと、かっこいいことを言おうと、現実の話は現場の社員から聞かなければわかりません。これらのものが、正しいことを伝えていたとしても、現場の社員から具体的な話を聞いた方がよくわかります。

 例えば・・・
「"商談"や"商品企画会議""営業会議"では、どのようなことが話されているのか?」
「企業間のコラボはどのように生まれるのか?」
「なぜ、◯◯社の買収に踏み切ったのか?」

 これらの質問に対して、即答できる就活生はなかなかいないと思います。

 また、世の中では評価されている商品・サービス、制度に関して、実は社内では実はジレンマを抱えていて悩んでいるなんていうこともあります。例えば「空前の大ヒット商品が出た」などという話は、嬉しいニュースのようで、社内は増産に追われて社内は混乱しますし、営業は(嬉しい悲鳴ではありますが)流通に頭を下げ続けなくてはなりません。何より、需要が今後、読めないので在庫リスクが発生しますし、その商品のヒットが他の自社商品の売上ダウンにつながることだってあるわけです。

 こういう話は、業界・企業の「中の人」ではないと、わかりませんよね?業界・企業・職種の真実に迫るためには、社員の話が有効なのです。



インタビュー記事を読みまくってみる



 とはいえ、すべての企業にOB・OG訪問をするわけにはいきません。また、エース級の社員に会うことはなかなかできないものです。

 そこで、インタビュー記事の活用です。社長や社員のインタビュー記事を探しだし、読むのです。就職ナビや、自社の採用情報コーナーに載っている情報よりも濃い情報に出会うことができます。

 インタビュー記事は、新聞、雑誌、さらにはネットなどに掲載されています。新聞、雑誌に関しては図書館などで検索することができます。ネット上にもたくさんのインタビュー記事が載っています。

 一番手っ取り早いのは「社名」×「インタビュー」や「対談」「座談会」などのキーワードで検索をかけてみることです。すると、ネット上の記事を多数、発見することができます。

 私も最近、いくつかの企業へのインタビューを担当しました。いくつか掲載するので、ご覧ください。メディア関連が多いですが、現場の舞台裏がよく分かるかと思います。いずれも、「東洋経済オンライン」の連載からです。

●番組制作会社テレパック社
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音楽雑誌『ヘドバン』
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リクルートマーケティングパートナーズ『ゼクシィ』
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 なお、インタビュー記事は経営者やエース社員の話を誰でも読むことができるという点では参考になりますが、「立場上、そう言わざるを得ない発言」が多いこともまた事実です。これもあくまで情報源の一つだと捉えましょう。また、このようなインタビュー記事をコピー、プリントアウトして持参した上で、OB・OG訪問をし、質問するというのも良いですよ。

 インタビュー記事検索就活、いますぐ始めてみましょう。

執筆者プロフィール

常見陽平

常見陽平

評論家
北海道札幌市出身。一橋大学商学部卒業。一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。
リクルート、玩具メーカー、クオリティ・オブ・ライフ(現在:フェロー)を経てフリーに。
雇用・労働、キャリア、若者論などをテーマに執筆、講演に没頭中。
2015年4月 千葉商科大学に新設された国際教養学部の専任講師に就任。
著書多数。