模擬面接で見えた学生の課題、一度ボロボロになってみよう

2010.12. 8  6354Views

こんにちは、常見陽平です。

先日、ある大学で模擬面接をする機会がありました。



この時期は、学生に上手な面接をすることを期待しません。
実際、すべての学生がボロボロでした。
身だしなみ、マナーから、自己PR、志望動機、すべてがダメでした。

評価シートなどもあったのですが、内定するレベルの評価だった学生は一人もいませんでした。


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まずは現実を知るために、模擬面接に臨んでみよう


 
でも、いいのです。

まずは、自分の現実を知るという意味で、たとえ自信がなくても、対策をしていなくても模擬面接に臨んでみることをオススメします。

自分の中で考えていた、自己PRや志望動機が実に甘いものだったかに気づくものです。

そして、人に真意を伝えるのはなかなか難しいものです。



模擬面接で気付いた学生の課題4つ


 
この日に感じた課題を4つ共有します。
模擬面接をした大学の学生だけでなく、この時期の多くの学生に当てはまる課題だと思います。

◆1つ目

まずは身だしなみを今一度チェック。
最近、気になるのはポケットの中にたくさん物を入れていて、膨らんでいる人ですかね。
言うまでもないですが、カッコ悪いです。

男子はネクタイに気をつけてください。
多くの人が曲がっています。


◆2つ目

そして、元気に話しましょう。
たいていの人は元気がないです。

普段は元気そうな人が、面接ではすっかりおとなしくなってしまいます。

最初の一声を元気に出すと、緊張しなくなるものです。


◆3つ目

自己PRに関しては単なる事実の羅列になっている人が多数でしたね。
しかも、話の具体性がないうえ、体験が似通っているので、みんな同じ話に聞こえてしまうのです。

そして、別に就活は自慢大会ではありません。


◆4つ目

志望動機に関して言うと、業界・企業のことを分かっていないことがバレバレになってしまっています。
そもそも、業界・企業の説明をしたところで志望動機にはなりません。
さらには、業界に対する志望動機になっていても、企業に対するものになっていないことが多いですね。

また、職業観が甘いなと感じる瞬間もよくあります。
「人に役立つ仕事がしたい」って、あなた、すべての仕事は人に役立つ仕事ですよ。



最後に


 
まずは失敗してみましょう。
自分がいかに出来ないかを知り、課題を認識しましょう。

応援しています。


執筆者プロフィール

常見陽平

常見陽平

評論家
北海道札幌市出身。一橋大学商学部卒業。一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。
リクルート、玩具メーカー、クオリティ・オブ・ライフ(現在:フェロー)を経てフリーに。
雇用・労働、キャリア、若者論などをテーマに執筆、講演に没頭中。
2015年4月 千葉商科大学に新設された国際教養学部の専任講師に就任。
著書多数。