行きたい会社があったら、現場に行け!就活も「現地・現物・現実」の三現主義で行こう

2010.11.30  1611Views

こんにちは、常見陽平です。

11月末に上海に行ってきました。
新卒採用イベントを視察するためです。
わずか2泊3日の滞在でしたが、素晴らしい体験でした。

皆さんもご存知のように、メディアでは中国人留学生の採用が話題になっています。
また、企業もグローバル戦略がますます問われる時代です。
一度、自分の眼で確かめようと思い、現地に旅立ちました。


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中国の就活事情の実態



現地に行くと、メディアで報道されていることのウソと本当をこの眼で確かめることができます。

印象的だったのは、中国人学生にとって日本企業は決して大人気というわけではないこと。
体感値ではありますが、一番人気は国有企業。その次が欧米企業、次が中国の民間企業、日本企業はその次とのことです。

もちろん、それぞれ受ける層は違うと思いますが、印象的だったのは中国の学生も「安定志向層」が結構な割合でいて、そのような人に国有企業は人気だとか。
ちなみに、国有企業の合同説明会は国主催で開催され、1回10万人もの動員があるそうです。

現地でヒアリングすると、日本では見えなかったものが見えてきますね。



「三現主義」とは?


 
20代の頃、「現地・現物・現実」の「三現主義」という言葉を学びました。
これは、トヨタ自動車で生き続けている言葉です。

何かあったら、「じゃあ、現場に行ってみよう」という話になります。
同様の言葉で「者に聞くな、物に聞け」というものもあります。
人による報告はひょっとすると誤解している可能性だってあります。
変だなと思ったら、現場で実際の物をみて判断するべきだということです。



就活で「三現主義」を実践しよう



就活もこの三現主義を大切にしたいところです。

毎年、就活生を見ていて感じるのは、とにかく思い込みや噂に流されやすいということです。
もちろん、初めての就活なので分からないことだらけではありますが。

入りたい企業について悶々とすることがあったら、まずは社員に会いに行くことをオススメします。
できれば会社の付近で話を聞くとよいでしょう。

OB・OG訪問のノウハウについては、別のエントリーで説明しますが、人脈をたどればまったく会えないということはないはずです。
可能であれば、会社の近くにまずは行ってみることをオススメします。
オフィスから出てくる社員の様子、オフィスの様子などからエネルギーを貰えることでしょう。

なお、企業によっては工場見学、社内見学などを行なっているところも。
メーカーを中心に、一般の来場者に企業説明をしてくれる企業もありますね。



さいごに


 
悩んだらまずは現場へ。
自分の眼で見て、悩みを捨てましょう。



執筆者プロフィール

常見陽平

常見陽平

評論家
北海道札幌市出身。一橋大学商学部卒業。一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。
リクルート、玩具メーカー、クオリティ・オブ・ライフ(現在:フェロー)を経てフリーに。
雇用・労働、キャリア、若者論などをテーマに執筆、講演に没頭中。
2015年4月 千葉商科大学に新設された国際教養学部の専任講師に就任。
著書多数。