「その選び方、大丈夫!?」志望する企業を選ぶときに気を付けたい4つの落とし穴

2013.11.19  5117Views

就活中、「この企業は自分に合っているのだろうか?」と悩むことも多いのでは。

今回は、志望する企業を選ぶ際に陥りやすい4つの落とし穴についてお伝えします。


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1.「好き」を仕事にする


最も仕事選びの軸にしやすいのですが、「好きだけで選ぶのは危険」でもあります。

<参考記事>
好きだけで選ぶのは危険!自分に合う業界・企業を見つける3つのポイント


いざ仕事が始まると理想と違い、「こんなはずじゃなかった」と早々に辞めてしまう...という最悪のシナリオも考えられます。
同じ業界を志望する人々の中で、自分は他者以上にそのことが好き/抜きんでるものをもっているかも考慮しましょう。


また、「好き」をモチベーションに低賃金や劣悪な労働環境下で働かせる「やりがい搾取」という言葉もあります。
好きだけで今後ずっと働いていけるのか、ということも考えてみてください。


●参考図書:搾取される若者たち ―バイク便ライダーは見た! (集英社新書)  (阿部真大著)

2.賃金


賃金とは企業が私達を働かせるための「費用」であり、働く自分へのメンテナンス代がかかるという考えもあります。

●参考図書:僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか? (星海社新書) (木暮太一著)

一定のライン以上を超えるとお金持ちになっても幸福度が変わらないとも言います。賃金を第一の優先事項にすることはあまり意味がないのかもしれません。
それでも「高給取りになりたい」という方は「平均年収ランキング(東京経済オンライン)」などを参考にしてみてください。

一見給料が多く見えても、営業手当や残業代などが既に含まれている場合もありますし、
年俸制(1年間の総額の給料が決まっており、それを決められた月数で割った金額を毎月支払う賃金制度)は月額にするとどれくらい稼げるのかも事前に確認したほうがよいです。

逆に、「給料よりも人の為や社会に役立ちたい」と考えるのなら、NPOや非営利団体・公務員などに就職する方法もあります。



3.勤務時間・休日


日本は世界的に見ても長時間労働の国ですが、近年その働き方に多様性も出てきました。


「フレックス制度」は、社員が各自の始業時刻と終業時刻を原則として自由に決められる制度です。
フレックス制度ではコアタイムと呼ばれる時間が設定されており、その時間は必ず全員が就業し、それ以外は自由に出社・退社時間が設定できます。
例えば11時~16時がコアタイムだとしたら、通勤ラッシュの時間帯を避けるために「10時~19時」、夜早めに帰りたいときは「9時~18時」のように働くことが可能です。
自分の都合や仕事に合わせて時間を調整できるため、ベンチャー企業やIT系企業はこのような柔軟な勤務形態を採用しているところが多いです。


休暇については「120日以上」休日があると比較的「休日の多い企業」と言えます。
有給休暇取得率・日数や休日出勤の有無も確認しましょう。
また「土日祝日が休みか」というのもポイントの一つです。
サービス・小売業界はたいてい世間の休日とずれるというデメリットを抱える反面、平日が休みのため出かける先が空いているというメリットもあります。


しかし、勤務時間や休日本位で仕事をするというのは辛いものがあるでしょう。
仕事と向き合っている時間の方が休日よりもずっと長いです。
休みや時間にこだわりすぎるのではなく、何か仕事に対するモチベーションがあると良いかもしれません。



4.教育制度


福利厚生で通信講座を格安で受講できたり、大学院進学・留学制度があったり、企業はあなたの向上心をサポートしてくれます。
自衛隊(幹部候補生=大卒向け)は、学びながら給料がもらえ、大学院進学制度もあり、隠れた人気の職です。


ただし、魅力的な教育制度を全面的に押し出している企業は要注意。
そのような教育制度を利用できるのは一握りです。
企業は社員の中でも飛びぬけて学習意欲があり、優秀な人に「投資」したいということを忘れないでください。

さいごに


いかがでしたか。
やりがい・賃金・労働時間・教育制度...
厳しいことを言ったようですが、働き方について考えることはとても重要なことです。
私の中学時代の恩師は「長期休暇があって毎年海外旅行に行けるから教師になった」とか。
不純な動機に聞こえますが、こういう考えもできるのです。

自分に都合のいい夢を描くのではなく、多角的な視野をもって、企業を選びましょう。


(ライター:ゆい)