「こんなこと(就活)をして何の意味があるのか」と考えている方に取り組んで欲しい3つのステップ

2013.3.26  9858Views

就職活動が近付くにつれ、それまで永遠に続くと思われた大学生活が、いつかは終わってしまうものなのだと、少しずつ気付き始めます。
自分も、就職するのだと。
社会に出て、働くことになるのだと。

最初から具体的な夢や目標があり、大学や学部を選んだ方は別かもしれませんが、ほとんどの方は就職活動に取り組む際に、初めて「自分が本当にやりたいことは何なのか」「自分はどんな職業に就きたいのか」を考え始めます。

就活の仕組みに違いはあれど、海外の学生に比べると、圧倒的にスタートは遅いです。
私たちが授業をサボって遊んでいる間に、向こうの学生は議論と研究を重ねていたのですから...。
このような現状の原因と考えられている日本の大学と就職活動の仕組みは、よく批判されています。
しかし、特に何のスキルも無い私たちが「可能性を見て採用してくれる」というメリットを受けられるのは、現在の仕組みがあってこそ、です。

急に完全な実力採用となったとしても、おそらく企業だけではなく、私たち学生も上手く対応し切れないと思います。


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今の就活は良くないことばかりなのか




筆者も、日本での学生生活と就職活動を経験してきたので、もちろん不満もたくさん感じています。

同じような質問項目が並んだESを、何枚も何枚も書いたこともありました。

上手く書けていた履歴書の最後の一文字が少し汚くなってしまっただけで、不安になって新しいものを用意したこともありました。

高い交通費をかけて面接に向かったのにも関わらず、ほんの数分で帰らされたこともありました。

「君のような学生と働きたい」と熱く語られた採用担当の方から、不合格を伝えられたこともありました。

こんなことを続けて一体将来何の役に立つのだろうかと、真剣に悩んで苦しんでいたこともありました。

そんな就職活動ですが、無事に何とか終えることが出来てから気付けたことが、一つだけあります。
あんなに意味が無いと思っていた、「内定を取るためだけに必要」だと思っていた一つ一つの行為が、想像以上に自分の糧となっているのです。

社会人の方へ恐る恐るメールを送ったこと、世の中にはこんなに企業があるのだと驚いたこと、自分について相手に上手く伝えるためにはどのような言い回しを使えばいいのか必死に考えたこと...。

全てが自分の力となっていました。

中でも、様々な方との出会いを通じて『自分は一体何が好きで、何がしたくて、それを成し遂げた後、社会がどうなって欲しいのか』を今まで以上に考えられるようになったことは、間違いなく一番の収穫だと思います。
好きなことを仕事にしてはいけない、という意見もありますが、理解しておいて得をすることはあっても、損をすることはないはずです。

そこで今回は、自分の「好き」を理解した上で自分の進む道を決めるための3つのステップをお伝えします。
困難を乗り越えた先に、一歩進んだ自分との出会いが待っているはずです。

辛い時期ですが、「就活ぐらい」という気持ちで乗り切ってみましょう!


ステップ1:自分が今までの人生で興味を持ってきたものを書き出す




まずは、今までの人生で興味を持ってきたものをなるべくたくさん、どんな形式でもいいので書き出してみましょう。
自分にだけ分かれば良いので、難しい技術は必要ありません。

そして、「特に興味を持ったもの」、「最近興味があるもの」、「昔興味があったもの」といったように、好きなようにグループ分けしてみてください。
何か、一つのグループ内で共通するものはありませんか?


筆者の場合、「大学生活で興味を持ったこと」というグループに、バンド活動・サイトの運営・ファッションショーの企画といったものが入っていました。
それらに共通するものは、『自分の考えを形にすること』『チームで目標に向かって本気で頑張ってみること』などでした。
冷静に振り返ってみると、自分が好きだと感じていることは、ほぼ全て以上の条件に当てはまるものだったのです。

自分が興味を持つものの根底にある条件を明確にした後、その条件に当てはまるものを探してみてください。
ただ闇雲に考えるよりも、自分の「好き」が見つかる可能性は上がります。



ステップ2:どんな『職種』・『働き方』があるのかをしっかりと調べる




自分が興味を持つものの条件が分かっていても、世の中にどんな仕事や生き方があるのかを知らなければ、選択することが出来ません。
「自分のやりたいことが分からない」と悩んでいる方は、そもそも職種や働き方の事例をほとんど知らない場合が多いです。

自分が志望している業界ですら、調べてみると意外に知らない職種がたくさん見つかるはずです。
自分の理想が全て整っている環境は、自分の手でイチからつくりあげていかなければなりませんが、理想に近い環境であれば、探すことが出来ます。

様々な分野の著名人のインタビューを、「この人は一体どんなキャリアを重ねてきたのか」と意識しながら読んでみてください。
学校を中退して起業する人、様々な職種を転々とする人、大企業に就職して定年まで支え続ける人。
働き方にも、たくさんのパターンがあります。

様々な事例を知り、固定概念に捉われずに物事を考えてみましょう。


ステップ3:たった今から、即行動する




残念ながらどれだけ良い本を読んだり、素晴らしい講演会に顔を出しても、「参考になりました」「勉強になりました」で終わってしまう方がほとんどです。
吸収するだけでは何の意味もありません。

当記事がどれほどみなさんのお役に立てるかは分かりませんが、少しでも「使える!」と思ったら、すぐに実行に移してください。

筆者自身も、ついつい実際に行動することを遅らせてしまうことがありますが、「手を動かす」ことを意識して、これからも一緒に頑張っていきましょう。


さいごに




いかがでしょうか。

矛盾しているようですが、個人的には『「好き」であることに理由なんていらない』と割り切ってみるのもアリだと思っています。
音楽で世界を救うことを目標にしているミュージシャンだって、最初はただモテたいとか、何となくカッコイイからという理由だけで楽器を手にしたのだと思います。
意義なんて、後から勝手についてくるのではないでしょうか。

そして、「自分は本当にこれを好きなんだろうか...」と悩んでいる方へ。
好きかどうか悩んでいる時点で、大抵は好きです(笑)。
そのあたりはおそらく恋愛と一緒なのだと思います。

「規模が大きいことをしている=偉い」という発想も、捨てられるといいですね。
地元でゆっくりと接客を続けている美容師も、上京して超有名店でバリバリと働くカリスマ美容師も、自分が望んだことをしているなら、同じくらいカッコいいじゃないですか。

また、変わることを恐れない気持ちも重要だと思います。
軸さえ定まっているのであれば、ずっと同じ気持ちである必要はないのです。
大学に入学してから、私たちはずっとこう言われてきました。

「これからの人生は、正解の無い問題を考えていかなければならないよ」と。

でも、もしかしたら、正解は無いのではなく、自分で決めていくものなのかもしれません。

私は、「自分さがし」ではなく「自分づくり」だと考えています。
ヒーローはいつも過酷な状況からしか生まれないと信じて、この就活という逆境を乗り越えてください。 
拙い記事でしたが、最後まで読んで頂き、本当にありがとうございました。

当記事で、ほんの少しでもみなさんの就職活動に役立つことが出来れば、光栄です。



(ライター:まちゃ)