就活で知っておきたい「女性の働きやすさ」とは?

2011.6. 9  6692Views

こんにちは、編集部スタッフです。

女子学生に会うと、よく「女性が働きやすい会社に行きたい!」との話を聞きます。
そして、説明会や面接でも「女性の働きやすさ」や「ワークライフバランス」を全面にアピールする企業もあります。

では、「女性の働きやすさ」とは一体何でしょうか...?
ちょっとみてみましょう。


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「女性の働きやすさ」を自分なりに考えておこう


 
「女性が働きやすい会社がいい!」と言われた時に、「あなたにとっての"働きやすい会社"とはどんな会社だと思いますか?」と返してみると、返ってくる答えは人によって様々です。

「女性が働きやすい職場」は、「どう働きたいか」によって違ってきます。

働きやすい会社と漠然と捉えるのではなく、まずはどんな会社がいいか考えてみましょう。
その上でOG訪問などを行って実態を知り、自分がどうしたいか、どうなりたいかのイメージを持つと考えがクリアになってきます。



産休・育休制度とは...?


 
産休・育休は労働基準法によって取得できるようになっています。
そのため、会社によってある・なしはなく、皆一様にあります。

産前産後と育児期間に休める制度は次の3つです。

 
◆産前休業(労働基準法65条1項)

産前休業とは、労働基準法により、6週間(双子の場合は14週間)以内に出産する予定の女性が休業を請求した場合、その人を就業させることはできません。


◆産後休業(労働基準法65条2)

産後休業は、産後8週間を経過しない女性を、就業させることができないとしています。


◆育時休業制度(育児介護休業法)

育児休業は、子供が1歳に達するまでの間に取得することができるものです。
産後休業期間は含まれません。取得する者の男女は問わず、男性でも取得出来ます。
また、保育所の入所を希望しているが入所が出来ないケース等で、育児休業を1歳6カ月まで延長できます。


これらは国の制度として定められていますので、企業に「産休育休はありますか?」という質問はしないようにしましょう。



では、女性が直面する悩みや取り組むべきことは一体何でしょうか。
次の3つにまとめてみます。



1.女性が出産前後に悩むこと


 
産休や育休は制度としてはあるのですが、実際取得する・復帰するとなると悩む女性が多いんです。

なぜでしょうか...?

想像してみてください。

◆ずっと同じ職場で働いていて、自分の仕事を周りにお願いする申し訳なさ
◆自分が抜けてしまうことへの申し訳なさ
◆同じ職種に戻ってこれるか(席があるか)の不安
◆復帰したとしても、育児と両立できるかどうかの不安...などなど

しょうがないものだと考えられる方だと大丈夫なのですが、周りに迷惑を掛けられないと気に病むあまり、出産を機に会社を辞めてしまう人もいます。
女性を活用している企業は増えているものの、まだまだこれからである部分もあります。

男性が多く働いている会社の場合、周囲が男性・かつ年配の方だらけで、女性は寿退社が当たり前、がまだ浸透している会社がまだあります。
そのため、産休育休の理解をなかなか得られないということもあるようです。

また、特に東京都内は保育所の空きがないケースも多く、保育所に入れない場合にはやむを得ず復帰を見送ってしまうこともあるようです。



2.女性のロールモデルがいない...?


 
今や結婚後も女性が仕事を続ける方が多くなってきています。
しかしながら、産休・育休取得実績のある会社は増えてきているものの、まだ取得者があまり多くない会社もあります。

そういう会社の場合、
◆結婚や出産を機に辞めてしまう女性が多い(女性でそういう考え方の人が多い)
◆出産後の復帰に後ろ向きな女性が多い(職場が復帰した後の仕事量を考慮してもらえない等)
◆男性社会でなかなか取得できる雰囲気ではない
◆全体の年齢が若く、出産適齢期の女性がいない
といった要因がある可能性があります。

ただ、「産休・育休を取るのが当たり前」という考え方が一般的になってきたのは、ここ最近であることは事実。
上記のような会社でもこれから取得出来るようになりますし、人事も現場もそうなるように動いていくところが大半です。

女性で出産をしたロールモデルがいないからこの会社はダメだ...
となるのではなく、
自分がロールモデルになる!くらいの気概で企業を見ていきましょう。



3.制度だけに頼らずちゃんと仕事に取り組むことが一番大事


 
制度は取得して当たり前と考える方もいます。
しかし、仕事を頑張ってない人が産休に入るとなっても、周囲からの協力はなかなか得られないことも。

会社からのフォローもありますが、仕事にちゃんと取り組み周りから信頼されることも「働きやすい」環境を作る一歩であり、一番大事なことだと先輩の女性社員も言っていました。



さいごに


 
女性が産休育休取得するのって大変そう...と思われた方もいるかもしれません。

まだ制度自体も日も浅く、女性の先輩方も模索しながら進んでいっています。
そのため、大変にも映るかもしれません。

先輩方が働き続ける理由は様々です。
仕事が楽しい、やりがいを感じている、社会との接点が欲しい、子供のことを考えると金銭的に働いていたい、などなど。
また、ようやく出産後も働くことが普通になる世の中にもなってきました。

ワークライフバランスだけを考えるのではなく、どう働いていきたいか、今一度考えてみてくださいね。