企画職について理解しよう

2011.3. 9  84195Views

今回は企画職についてお伝えします。

人気職種である企画職。業務は多岐に渡るため、ちゃんと理解していない人は多いです。

この機会に復習してみてくださいね。

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マーケティングとは?


まずは間違えやすいマーケティングという言葉の理解から。

マーケティングとは、企業や非営利組織が行うあらゆる活動のうち、「顧客が真に求める商品やサービスを作り、その情報を届け、顧客がその商品を効果的に得られるようにする活動」の全てを表す概念である。
wikipediaより)

授業でもマーケティング理論を受けた方も多いのではないでしょうか。
マーケティングミックスの4P(product/商品、place/場所、price/価格、promotion/プロモーション)や、3C(市場/customer、競合/competitor、自社/company)などの視点を元に、顧客に対してのサービスやブランディング、営業活動、集客などを行っていきます。

マーケティングを広告宣伝、商品企画、販売促進のみを捉えられてしまうことが多いのですが、本来の意味からするとずれており、店舗での接客も営業活動もマーケティングの一役を担っています。

そのため、「マーケティングやりたい」と一言で言っても、人によって定義が異なるため、何がやりたいのか掴めないことを覚えておいてください。
面接やエントリーシートでは、「マーケティング」という言葉を使わずに表現したほうが、相手に伝わりやすいです。


企画系職種の役割とは


企画系職種は、上記のマーケティングの中でも、営業が売る商品・サービスを作り、その商品・サービスをどのように売るかを考え、企画する部署にあります。

また、企画系職種とは、次のような職種を指します。

・リサーチ
・商品企画、商品開発
・販売促進
・営業企画
・広告、宣伝
・広報、PR

それぞれ見ていきます。

◆リサーチ
商品やサービスを作る一番最初の過程です。
マーケティングミックスの4Pを考える中心的な部署です。

市場調査や分析を行い、ターゲットの嗜好・志向や、競合他社の動き、世界各国の情勢等などの動向を調査し、商品の企画やリニューアルの方向性を決めるための情報を集めます。

具体的な業務内容としては、調査したい内容や対象を決め、調査方法(訪問や電話、郵送、グループインタビュー、インターネット等)を考え、質問する問題を考え、実際に調査を行い、調査結果を分析し報告書にまとめます。

リサーチは、企業の中で内製化している場合もあれば、リサーチ会社などに調査を依頼したり、広告代理店やコンサルティングファーム、シンクタンクなども調査したりしています。
新聞やニュースで「○○総研調べ」「△△研究所調べ」などといった調査結果を目にしたことがあるのではないでしょうか。

就職にあたっては、統計に関する知識を持っていたり、リサーチによく用いるソフトウェア(SPSS等)を使えると、有利に働くことが多いようです。

求められる素養としては、
・大量の情報を収集しそこから正確に分析する力
・情報を読み取る力
・本質を見極めることが出来る力
・論理的かつ客観的に物事を捉えることが出来る力
等です。

◆商品企画、商品開発
新商品の企画と、既存商品のリニューアルを担当する業務です。

何が売れるのかを情報収集し、リサーチ部門が集めた情報も含めて商品のターゲットやコンセプト、競合商品との差別化、仕様、価格設定などを考え、商品アイディアを出していきます。
一度に多数の商品アイディアを出し、会議を重ねながら商品を絞り込み、企画書にまとめます。
商品ニーズや製造・販売コストの算出、販売戦略を考えて企画書にまとめ、経営幹部が集まる社内戦略会議でプレゼンテーションを行い、「本当に売れるのか」の指摘を受け、答えていきます。

会議にて商品化が決まったら、開発・製造部門との調整が入ります。
商品のスケジュール、予算を調整し、工場などの現場とのやり取りを行います。

並行して「どうやって売るか」の販売戦略も考えます。
販売促進や広告宣伝等の部署と一緒に、売れるための仕組み作りを考えます。
その際には商品コンセプトに基づき、どのように商品を認知してもらうか、どのように営業に打ってもらうかを考えます。

商品サイクルによって1つの商品に費やす時間も異なり、シーズン商品(お菓子や化粧品等)は1年に4回の商品サイクルがありますが、自動車などの機械は、技術開発と共に企画が進むため、商品化まで数年掛かります。

求められる素養としては、アイディアを出す力というよりも、
・情報を正確に読み取り、分析が出来る力
・世の中のトレンドを読み取る力や本質を見極める力
・社内の幹部から現場までを調整する力
・相手を論理的に説得できるプレゼンテーション力
であったりします。

◆広告、宣伝
商品の広告化を担当する部署です。

商品企画と一緒に考えた、もしくは商品企画からおりてきた広告案を元に、広告代理店等へ広告企画を依頼します。

商品のターゲットやコンセプト、伝えたい内容、広告予算をすり合わせた上で、どの媒体(TVCM、雑誌、新聞、ネット等)を使えばターゲットに最も効果的に訴求できるか、どのようなデザインが最適か、キャッチコピーはどうするか、などを代理店の提案を元に考えていきます。
出来あがった広告を社内でチェックし、実際に掲載していきます。

広告が掲載された後は、広告効果の測定を行い、「本当にこの広告は効果があったのか」を見極め、今後の広告企画に役立てていきます。

会社によっては、広告企画自体を広告代理店に完全にお任せして、チェック機能と効果測定後の検証をメインに行うところもあれば、デザインから意匠、媒体選定まで積極的に関わってくるところもあります。
(コカコーラやユニクロの広告部門は有名ですね。)

◆広報、PR
広報・PRは、広告宣伝とは違い、「お金を掛けずに」商品をアピールしていく業務になります。

広報は、新規事業や会社全体の取り組みなど企業自体をアピールし、企業イメージを高める場合と、商品やサービス自体をアピールし、商品の販売に繋げる場合があります。

新聞社やTV局の方などと常日頃からコミュニケーションを取っておき、新商品や新規事業などの情報を世の中に流したいときに記事やニュースで取り上げてもらえるような信頼関係を構築しておきます。
また、プレスリリースという新聞やTVに掲載されやすい形の文章(商品名や商品説明、アピールポイント等を盛り込んだもの)を作成し、時には記者向けイベントを開催して記者を集め、取り上げてもらえるように仕掛けます。

記事として取り上げてもらえる関係性構築が大事なので、求められる素養としては、人見知りをしないこと、コミュニケーションを取ることが秀でていること、などがあげられます。

◆販売促進
販売促進とは、実際に売るための戦略を練る部門です。

販売促進方法にはいろいろな種類があります。

ドラッグストアや小売店に行くとチラシやポスターやPOP(価格や製品説明を書いてあるもの)が目に入ります。
スーパーの店内での試食品コーナーや、街頭でのサンプリングなども販促の方法です。
また、行きつけのお店のノベルティキャンペーンや、シールを集めると何かがもらえるというのも販促になります。

また、法人向けの販促もあり、自社商品を扱っている販売代理店や小売店へ、売上数量に応じたプレゼント企画や、割引企画なども行ったりします。

このように、商品を売るために購買者や販売業者へ直接働きかけ、購買へ繋げていくための戦略を練る業務が販促になります。


◆営業企画
販売促進は対外に働きかけるものでしたが、営業企画は、主に営業が売るための仕掛けを作る部署になります。

例えば、営業向けの売上キャンペーン(売上1位には商品贈呈、等)を企画したり、営業の売上や行動数値を分析したりします。

企業によって、職種は兼任されたり、商品ごとに担当が分かれていたりします。
リサーチ職が自社になく、リサーチ会社に依頼をしていたり、広告・宣伝・広報・PR・販促を全て一人が担当していたりということも多いです。
また、商品やサービスではなく、コンサルティングをメインにしているところでは、これらの職種を置いていない場合もあります。

企業によって異なることを覚えておきましょう。


どうすればなれるのか?


新卒で入社後いきなり企画系職種につくこともあります。
また、部門別の採用を行っている企業では、企画系職種採用で入れることもあるでしょう。

しかしながら、大半の企業は現場(営業や接客等)を経験してから、企画系職種へ配置することが多いです。
これは、顧客が何を考え、どういうプロセスを経て購買へと繋がるのか、自社商品に興味がある人はどういう志向の人が多いのか、興味のない人を取り込むにはどうすればよいか、を顧客と一番近い現場では常日頃から考えて実践しているからです。

顧客のために作る商品は、顧客を知らないと作れないですよね。

もし、入社後企画職に就きたいと考えるのであれば、どのようなプロセスを経て、いつまでにどんな力を身につけてその職種に就きたいかまで、細かく考え、伝えていくのがよいでしょう。

現場(営業)を経験してから企画へと考える方は、営業を単なる通過点とだけ考えるのは危険です。
営業はどんな仕事なのかを把握することも忘れずに。


いかがでしたでしょうか。
是非参考にしてくださいね!