バカ学生と思われないための21のメール術

2011.6. 6  128985Views

こんにちは、常見陽平です。

5月、6月に、いくつかの大学で、3年生向けの就職ガイダンスで講演をしました。
まだ、2012年度の採用は継続しておりますし、
2013年度は採用広報開始時期が後ろ倒しになるのですが、
ガイダンスは5月~7月に実施する大学が多いようです。
私は大学での講演で配布する資料に、連絡先のメールアドレスを明記しています。
時間も限られていて全員の質問に答えることができないこと、
少しでも多くの学生から感想を聞きたいからです。

頂いたメールは、やや時間を頂きますが、必ず返信するようにしています。
もっともメールアドレスを告知したところで、
メールを送ってくる学生はせいぜい参加者の1%程度なのですね。

連絡先を伝えても学生はメールを送ってこない、ということを講演で言ったところ、
いつもより多くのメールを頂きました。

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しかし、マナー面においても、内容面においても残念なものが多数でした・・・。
中には、失礼で、不愉快で、怒りを感じるものすらありました...。
もちろん、学生に対して厳しく言うのはどうかというご意見は分かります。

ただ、私はまだ慣れている方なのだと思いますが、いきなりOB・OG訪問でこんな連絡のされ方をすると、
憤りを感じる人が多数ではないかと不安になりました。

まぁ、そもそも、オトナにメールを送る機会がないのですよね。せいぜい、家族か先生くらいでしょうか。
最近、気づいたのですが・・・。大学の先生は、なかなか学生を叱らないのですよね。
優しいか、やる気がないか、アカハラ(アカデミックハラスメント)だと言われるのをおそれているからですかね。

就活のことを意識し始めた3年生だけでありません。
就活中の4年生や、もっと言うと20代の社会人でもメールのマナーや内容が不愉快な人がいます。
社会人とメールのやりとりをする際に気をつけたいポイントを21個にまとめてみました。


メールやり取りの際のポイント1:メールマナー編



1.できればPCから送ろう

学生にとってはメール=携帯で送るものとなっているかとは思いますが。
携帯の設定によっては、返信しても迷惑メール扱いされて届かないことがあるのですよね。
添付ファイルを送りたいときにも何かと不便です。

基本、PCから送るようにしましょう。

2.簡潔かつ具体的な件名を必ずつけよう

ここ数週間で頂いたメールで言うと、件名なしの学生さん多数でしたね。
見落としてしまうことや、スパムメールだと思われることも。
また、「こんにちは」「ありがとうございました」など、シンプルすぎる件名も、
やはりスパムメールかと思ってしまいます。

「○○大学 ○○です 講演のお礼」など、シンプルで分かりやすいものにするといいですね。

3.送信元アドレスには要注意

3年生前半時点での学生のアドレスは、完全にプライベートアドレスです。
好きなアイドルやキャラクターの名前が入っていたりすることも。
携帯のアドレスなどは顕著ですね。

Loveなんて文字が入ったアドレスで、「こんにちは」など漠然なタイトルで送られた日には、
そりゃ、スパムメールかと思いますよね。

4.最初に相手の社名、部署名、役職、名前を書く

近い関係の方なら、名前だけでもいいですが。
部署名が長い場合は略しても大きな問題はないですが。

いきなりメール文を書かれると、なんだと思います。

5.名乗ろう

メールの件名か、最後の署名に書いてある名前を読むまで、
誰だか分からないという人が多数いました。

○○大学の○○ですと名乗りましょう。

6.認知経路を伝える

どこで連絡先を知ったのか、どこで接点があったのかを伝えましょう。
ここを教えて頂かないと不信に思ってしまいます。

7.OB・OG訪問の後や講演を聞いた後なら簡単な感想を伝える

簡単で構わないので、会って、話を聞いて感じたことなどを書きましょう。
長くなりすぎるのはよくないですが。

8.長くならないようにする

長くても1スクロールくらいですねぇ。
できればスクロールさせずに画面の半分くらいで読めるのが良いですね。
感想などを長文で伝えたいときは、簡潔に概要を書いた上で添付ファイルにするといいでしょう。

9.適宜、改行する

改行なしで書かれると読みづらいです。
10行以上の文字が続くと読みたくなくなりますね。

適宜、改行を入れていきましょう。

10.箇条書きを活用する

ぐっと読みやすくなります。
箇条書きには数字を活用するといいです。

相手側も返信する際に、「1については~」というように答えられるからです。
機種依存文字は使わず、1.2.や1)などを活用するといいです(①やⅠは機種依存文字です)。

11.返答を強要しない

ビジネスのメールではないのですから、
「○日までに返信してください」など、返答期限は設定しないでおきましょう。

お時間のあるときに教えて頂けると嬉しいです、くらいでいいと思います。
そもそも、必ず回答があると期待しすぎるのもよくないか、と。

相手の忙しさなども考慮しましょう。

12.正しい敬語、丁寧語をつかう

特に多いのは、二重敬語などになっていて文章が崩壊しているパターンなどです。
このあたりは、ビジネスマナーに関する本、サイトで学びましょう。

13.実は失礼な言い回しになっていないか注意する

相手に行動を促す際に「下さい」は使ってはいけません。
「バナナを一房下さい」など、物を買う、もらう時ならいいですが。
何かを依頼するときや、敬意を表す尊敬・丁寧表現の場合は、「下」は使いません。
また、口頭では「御社」ですが、文面では「貴社」が正しいです。

14.署名をつける

これは相手との関係性にもよりますが。
署名が入っていて、そこに連絡先の電話番号などがあると、
メールよりも電話の方が早い場合や、微妙なニュアンスを伝えたい場合に便利です。
なお、署名はてんこ盛りにしすぎないようにしましょう。

15.返信がきたら短めの文章でお礼の返信をする

せっかくの返信ですから、お礼はしましょう。
ただし、軽くでOKです。

16.原則、メールは転送しない

ビジネスの場などではない限り、メールは軽々しく転送しない方がいいです。
個人情報の流出、妙な誤解など、トラブルのもとです。


メールやり取りの際のポイント2 :メール内容編



17.軽く調べてから質問する

例えば、「PDCAとはどういう意味ですか?」と質問してきた学生がいました。
5秒あれば調べられるレベルのことだと思います。

一度調べて、分からない点、より詳しく知りたい点を質問しましょう。

18.自虐的・ネガティブにならない

「私のくだらない質問に答えていただくなんて申し訳ないですが」
「私のような人間に答えてくれるのは恐縮ですが」など、
自虐的になったり、自分を卑下するのはやめましょう。

実はこれは、相手を傷つけたり、侮辱しています。
また、就活が大変なことはよく分かりますし、気分が落ちることもあるかと思いますが、
初めてのメールでネガティブな感情をぶちまけられた方に、
頑張って返信しようという気はなかなかおこらないものです、普通の場合は。
私はそれでも返信しますが...。

19.倫理観を疑うようなことはメールで質問しない

関係性が構築される前に、倫理観を疑うようなことを質問されると、
嫌な気分になるものです。

例えば「面接ではウソを言おうと思うのですが、いかがでしょうか?」
「就活仲間を作りたいが、いいように利用されるのが怖いのですが」などです。

相手の気持ちを考えてみましょう。

20.聞いた話を解釈し、立場などを理解した上で質問する

私の講演内容と、まったく相反するような内容をしれっと質問されると、
「この人は本当に話を聞いていたのだろうか?」と思ってしまいます。
もちろん、自分の話がどうして誤解を生んでしまったのか反省もするわけですが。
やや話はズレますが、今年の学生と会っていると
「講演ではビジネス誌を読むようにと言ってましたが、具体的にどれですか?」
「経営者の書いた本を読めと言いましたが、具体的にどれですか?」
と直球で答えを聞いてくる学生が多数でした。
気持ちは分かりますが、雑誌や本は個々人のスタンスとのマッチが大事だと思っているので、
だいたいのヒントを伝えた後は自分で考えて選んで欲しいんですよね。
講演でもそう伝えています。

やや意地悪かもしれませんが、自分で考えるのも練習だと思ってください。

21.文面において、他社、他者の評論などは避ける

オトナ同士は妙なつながり、対立があるものです。
「先日は○○社の方に話を聞いたのですが」という話を聞くだけで不愉快になる人もいるわけです。
こういう風に言いふらすのか、と信用もできなくなるものです。
これはメールに限らず、「意識の高い学生www」に多いのですが、
不必要に人の名前を出すことにより、信頼を失っている人がいます。気をつけましょう。

いかがでしたでしょうか。
とはいえ、諸々、間違い、勘違いなどがありつつも、メールを送ってくる学生はえらいと思います。
この手のことはマニュアルで知るよりも、失敗しつつ学ぶ方が身につきます。
かくいう私も数々の失敗をしつつ、学びました。

失敗をおそれず、メール術を理解したうえでオトナとメールのやり取りを行い、
たくさんの社会人と接していきましょう。

執筆者プロフィール

常見陽平

常見陽平

著述家、実践女子大学非常勤講師
一橋大学商学部卒業後、株式会社リクルートを経て大手玩具メーカーに入社し、新卒採用担当者として活躍。
その後、株式会社クオリティ・オブ・ライフに入社。現在同社フェロー。
執筆・講演の専門分野は就活や転職、キャリア論、若手人材の育成等。
著書多数。