アメリカへの留学を考えている方が知っておきたい、現地の日本人留学生の就活事情

2014.7. 4  2214Views

アメリカへの留学を考えるとき、心配なのが就職活動です。

卒業時期も違うし、どんな流れで就活を行えばいいのか分からない...

そんな方へ、今回はアメリカでの日本人留学生の就職活動を3つのポイントでご紹介します。


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1. 多くの日本人留学生は国内での就職を希望


日本とアメリカの採用プロセスの違い、VISAの必要性などから多くの留学生は国内での就職を希望します。
現地での就職をする学生の多くは理系の学生で、専門知識を期待されて就職するケースが多いです。


多くの日本人留学生の就職活動の場となるのがボストンキャリアフォーラムです。
これはボストンで毎秋開催されるキャリアフォーラム(以下ボスキャリ)であり、毎年200社近い日系の企業(外資系の日本支社を含む)が海外で学ぶ留学生をリクルーティングするため、ボストンに集まります。
開催期間はわずか3日間で素早い内定がもらえるため、海外で学ぶ日本人(正規留学生、交換留学生)、日本から参加する大学生、日本語を話せる外国人(主にアメリカ人、中国人)など様々な人が参加します。

※参考記事:『アメリカで現地就職を考えるときに知っておきたい、日米の採用プロセスの違い


2.日本人留学生の悩み



A. ボストンキャリアフォーラムに参加していない企業への就職


大学の1年間の流れや卒業時期の違い等により、留学生が在学中に就職するチャンスは実質ボスキャリのみとなります。

ゆえにボスキャリに参加していない企業への就職を志望している学生は、個別に志望企業へコンタクトを取るか(残念ながら企業が個別で対応してくれるケースは極めて少ない)、卒業後(帰国後)に国内で就職活動をするという形になります。

B. ボスキャリでの内定スピード
ボスキャリは3日間で内定がでることが少なくありません(実際最初の2日間でほとんどの内定が出ます。ボスキャリの内定率は約40%と言われています)。
学生はその短期間のうちに就職先を決めなければならないため、学生と企業のミスマッチが指摘されています。

また、より多くの企業を見るために卒業後に日本での就職活動を選択する学生もいる。


C. 情報収集の困難さ


地理的要因により、就活情報を集める機会が少ないです(多くはネットで)。
そのため満足に企業研究などが出来ずにボスキャリに望む学生も多いです。
帰国.comなどの企業が年に1−2回大規模大学で日本人留学生を対象にした説明会を行うので、そういった数少ないチャンスを利用しましょう。


D. インターンシップ


インターンシップを望む学生は個別で企業にコンタクトを取り、夏休み期間(5月から9月)を利用して行います。
ただ個別で学生に対応してくれる企業は少なく、留学生を募集対象から外している企業もあるので 、インターンしたくてもできない学生も多いのです。


※アメリカでは、留学生のアルバイトは大学内でのみ法律で認可されています。


3. OPT



アメリカでは大学卒業後1年間OPT(Optional Practice Training)を利用して実社会での経験を積むことができます。
もちろんOPTの期間中の活躍が認められれば、そのまま就職という運びになります。

ただ一つ注意をして欲しいのは、『一度OPTをしてしまうと日本の就活では新卒扱いにならない』という点です。
ですので、自分のキャリアをよく考えた上で選択して欲しいと思います。


さいごに



いかがでしたか?


アメリカへの留学は現地就職を含めた様々な選択肢を与えてくれます。
学生の内向き志向が叫ばれて久しい現在、留学という選択はリスクではなくリスクヘッジなのかもしれません。


(ライター:Yuki)