留年による内定取り消し、紆余曲折な勤務歴...人生の波乱を乗り越えた若者を歓迎したベンチャー企業とは?

2016.6.29  0Views

前回の経営者対談に引き続き、今回は、スマートソーシャル社、シングラ社の若手社員3名に対してインタビューを行った。
「ダイヤの原石に光をあてる」ことを大事にしている2社において、彼らはどんな想いを持ち仕事に取り組んでいるのか?彼らが経営者とともに取り組んでいる仕事から、紐解いていきたい。


スマートソーシャル株式会社...ナショナルクライアントや上場ウェブ会社などへエンジニアを紹介するヒューマンリソース事業や、アプリ開発やウェブ構築を行うソリューション事業を展開/株式会社シングラ...訪日外国人向け総合ライフスタイルウェブマガジン「ANZ」の運営などのグローバルマーケティング事業、ウェブマーケティングを行うプロモーションプランニング事業を展開

(PR企画)

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(左から大丸氏、宇都宮氏、荒澤氏)

入社2週間で大型案件を担当!?


常見 あの、お二人がこの会社で一緒に働くまでの紆余曲折がまず、面白すぎました(笑)。本当にこの会社は「ダイヤの原石に光をあてる」会社なのだ、と。


荒澤誠太郎(以下、荒澤)宇都宮駿介(以下、宇都宮) (笑)


常見 お二人とも、名門浜松北高校出身。高校時代はクラスが一緒で、NPOで一緒に活動したり。荒澤さんは、慶應義塾大学(SFC)でテニスサークルとNPOの活動にのめり込み留年して内定取り消し...。宇都宮さんは早稲田に合格していたのに明治に行って、お笑い芸人をしていたり、家入一真さんのところで働いたのちにテレビ制作会社に内定しながらも保育園に就職したり...。話を聞いていて、お腹いっぱいになりました。お二人を採用し、エースとして活躍してもらっている御社ってすごいなあと思います(笑)。

どうでしょう、最初に経営陣と会ったときの印象は?


宇都宮 飲みに連れていってもらって、「面白い大人だなあ」と思いましたね(笑)。


常見 実際に働いてみた印象はどうでした?


荒澤 留年して内定取り消しになった後、悶々としていた僕はそのまま就職先を決めずに卒業してしまって。たまたまある人材エージェントの方に紹介いただいて今の会社に入ったのですが、一番思っていたのはとにかく「働かないとやばい」でした。そこで、「とりあえず働いてみよう」と思って飛び込んだのですが、入って2週間でいきなり大きな案件を担当することになりました。


湖池屋さんの新商品プロモーション案件だったのですが、お客様や各種パートナーさんとの営業窓口、企画、ウェブのキャンペーンページ立ち上げ、キャッチコピー制作から広告施策、キャンペーン賞品の在庫確保や発送業務など、全て任せてもらいました。ポジティブに捉えると、やらざるを得なかった反面、任せてくれたのは会社の懐の深さかな、とも思います(笑)。


働いてみた印象としては、「習うより慣れろ」ですね。海に飛び込んで、溺れながら泳ぎ方を覚えるというような。仕事内容に関しては、正直あまり理解しないまま入社してしまったので、もう嵐の中に巻き込まれていく感じでした(笑)。目の前にやることがたくさんあって、必死でしたね。


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(株式会社シングラ マーケティングソリューション事業部 荒澤 誠太郎氏)

1年目からフロントに立ち、得られた経験


常見 仕事は面白いですか?


荒澤 面白いです。やることは常に変わっていくんですけど、任せてもらっているので「フロントに立てる」ことが大きいですね。大手企業出身の役員の人脈で案件が降りてくることが多いため、1年目から大企業の決裁者ポジションの方々に直接営業する機会が多くありました。やりがいがある分、緊張する場面が多く、冷や汗はたくさんかいてきましたが(笑)。


常見 宇都宮さんは、どうです?入社してみて。


宇都宮 僕は前職と比較すると、自分のやりたかったことに圧倒的に近いので、楽しいです。前職の保育士には興味なかったので...、実は子どもが苦手なんですよ。


常見 じゃあなんで保育士やったんですか、って話になりますけれどね(笑)。


宇都宮 最初はテレビ制作会社から内定をもらっていたので、その会社に入ろうと思ったのですが、卒業前にインターンをしてあまりのハードワークにビビッてしまって(笑)。そんな時、大学のキャリアセンターに行ったらたまたま「社会福祉法人」という素敵そうな言葉を見つけて。子どもは苦手だったんですけど、もうここしかないと思って面接を受けて保育園に就職しました。

そこから紆余曲折して現在の会社に入ったんですが、今の仕事は自分が興味のあることをインプットして活かせる環境がありますし、仕事量はもちろん多いんですけど、楽しいですね。インターネットの技術書を読むのも、新しいメディアから情報を引っ張ってくるのも、全然辛くないですし。元々、テレビかITのどちらかを仕事にしたいと思っていたので。



なぜ、「わけあり人材」を採用するのか?


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(写真左:スマートソーシャル株式会社 業務推進室 大丸 芳未氏)


常見 すごく濃い紆余曲折をここ3年間で経験したんだな、って気がしますね。ものすごい短期間でPDCAサイクルを回したというか(笑)。

今度は人事の大丸さんにお伺いしたいんですが、「なぜ御社はこういう"わけあり人材"を採る」のですか?少々ストレートですけど。


大丸芳未(以下、大丸) 「"わけあり人材"を積極的に採用している」わけではないのですが、その人の経歴を表面的に見ることはあまりしないですね。2人については、型にはまらず色々な経験をしてきており、弊社としてそれを面白いと思えたので採用に繋がったのだと思います。


常見 まさに「ダイヤの原石に光をあてる」と。


荒澤 実際に僕は大学卒業後に就職もしていなかったので、それを許容して採用してもらえた時点で有り難いなと思いましたね。僕が入社したのも5月半ばという中途半端な時期で、GW明けに面接を受けて、そのまま入りました。そういう柔軟な対応をしてくれる会社ってあまり多くないのかなと思います。「とりあえず仕事しなければ」という焦燥感の中でたまたま入社しましたが、今はこの仕事に対して自信ややりがいを持って働くことができています。



すごいベテランたちと働くという醍醐味


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常見 経営者である酒井さんや釜親(かもや)さんと一緒に働いてみてどう感じましたか?


荒澤 最初は全く意識していなかったのですが、一緒に仕事をさせて頂いていると人脈が凄まじいことに後々気づきました。実は、「すごい方なんだ」と(笑)。逆に言うと、それを感じさせないくらい、フラットなコミュニケーションをして頂いています。釜親さんとは、毎年の恒例行事で温泉旅行に連れて行ってもらっていますし、我々若手に対して、距離を感じさせない気遣いをして頂いているのは本当に有り難いです。


常見 すごく優秀な皆さんが、この企業に居続ける理由は何なのでしょうか?すごく聞きたいし、知りたいところです。


宇都宮 一番大きいのは、ゼロから自分自身が仕事を組み立てられている環境だからだと思います。上司からの指示ではなく、「今これが必要だから、これをやろう」というのを自分で決めて取り組めているので、この環境の中で、周りの同世代には負けないくらいに能力とスキルをしっかり身に付けていきたいです。やるべきことを自分で決めて取り組めるこの環境は、すごく良いなと思っています。


荒澤 僕は、浜松の実家の家業(日本全国のメーカー袋物製品を、海外工場をメインにOEM生産する事業)を、いずれ継ごうと大学卒業のタイミングに決めたんです。たまたまベンチャーに入社しましたが、経営者と近い距離で仕事できることや、早いうちから大企業の決裁者ポジションの方々に直接営業ができる経験を得られること、会社の規模的に自分が作る数字に対して当事者意識を強く持てることなど、濃い経験ができていると思っています。将来経営者になることを考えると、いまの経験は大きいと思います。


常見 思い出に残る仕事って、やっぱり湖池屋ですか?


荒澤 そうですね。実は、会社に入って最初に取り組んだ湖池屋さんの案件が、「日本プロモーション企画コンテスト」という大会で受賞に至ったんです。その年に優れたプロモーション企画が毎年5社選ばれるのですが、錚々たる大手広告代理店さんの中に混じって弊社が選ばれました。1票差でグランプリには手が届かなかったものの、とても思い出に残っています。周りの同世代に遅れを取っているという焦燥感の中、必死に頑張った初めての仕事で、結果的にこのような賞をいただけて、大きな自信を得ることが出来ました。


宇都宮 最初は荒澤と同じ広告営業をやっていたのですが、そこから制作系の案件が発生してきたので、今は制作系のディレクションを担当することが多いんです。元々、制作ディレクションが一番やりたかったので、今が一番良い仕事を担当できているなと思ってます。自分が手掛けたクライアントの情報メディアがリリースされて、そこでの記事が時々LINEニュースなどに載ると、「良い仕事ができたな」と。自分でLINEニュースを開拓して掲載を提案して契約を結んだ経緯もあり、初めて記事が掲載されてアクセスが伸びた時のことは印象に残っています。



夢ってなんだろう?ホームレス体験から分かった価値観


常見 今の夢は何ですか?


荒澤 地元が好きで、浜松のために何かしたいというのが根本にあります。実家に戻って会社を継ぎ、その中で自分の街のために何か出来れば良いなと考えています。いまはその前段階の修業だと捉え、自分の市場価値を高められるよう頑張っています。


宇都宮 僕は、夢はないんです...。今後仕事をしていくなかで、キャリアプランを考えて仕事していくことって大事だなと思っていて、探してはいます。これまでで一番強烈な体験が、大学4年の時にホームレスが集まる場所で2週間一緒に暮らすということをしたんです。就活で内定取れると思っていたテレビ局に落ちた時に、どこからも内定取れないかもしれない、もう受けられるテレビ局も残ってない...と焦っていました。その後、ベンチャーを受けても落ちて、「内定取れなかったら職無しになる。職無しになったら、ホームレスになる。ホームレスになっても生きていけるようにしよう」って思ったんです。それで、その時読んでいた建築家の坂口恭平さんが書いた本に出てきたホームレスの鈴木さんに会いに行きました。「住まわせて欲しい」って頼んだんですけど、「そういう依頼が多いから」と断られました。でも、隣に住んでいる人にお願いして転々としながらホームレス生活をさせてもらって、2週間ホームレス生活を体験したんですが、全然生きていけるんですね。

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(株式会社シングラ マーケティングソリューション事業部 ANZ編集室 宇都宮 駿介氏)

結局、その時に必要になってくるのが、地域の人たちといかにコミュニケーションをとってネットワークを作るか、ということだったんです。普通に生きるのと、煩わしさは何も変わらないんですよね。ただ、賃金が発生しないだけ。その時から、「どんな状況でも生きていけるな。とりあえず明日食うに困らない金があればいいや」って思うようになったんです。なので、あまり高い目標とか、夢とかは持っていないんですよね。ただ、今後キャリアを積み上げていくうえでは、「これを目指したい!」というのは、持ちたいなとは思ってます。仕事をしていくなかでしっくりきた何かに対して、「これだ!」と掴むことができるように、アンテナを張っている状態ですね。


インターネットが好きならなんとかなる


常見 お二人とも面白いですね。では、どのような仲間に来て欲しい、どんな仲間と一緒に働きたいと思いますか?


宇都宮 個人的には、最低限「インターネットが好き」という気持ちだけでよいと思います。弊社はネット以外の広告媒体も扱いますけど、最初はネット媒体を提案するので、まずは「インターネットが好き」であればいいなと。あと、何でも吸収できる能力(意欲)があれば、なんとかなるんじゃないかなって、僕は思います。


常見 おー、面白いですね。僕、インターネットがあまり好きじゃなくて、紙媒体が好きっていう、古いおっさんで(笑)。もう開き直ろうと思ってます。それでもやっぱりインターネットが好きって、いいですね。


荒澤 月並みかもしれないですが、変化やスピード感を楽しめる人が良いなと思います。まだまだ小規模なベンチャーなので、意思決定が早くその場でプロジェクトの方向性や進め方が変わることはたくさんあります。朝令暮改ならぬ、朝礼朝改的な。
意思決定に対して納得感を持てれば良いかなと思います。ただ、思考停止して動けなくなってしまうと、大変かもしれませんね。


常見 そういうことですね。変化とスピードを楽しめる人にとっては面白いし、それは厳しいなっていう人もいますし。皆さん、ありがとうございました!

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スマートソーシャル株式会社・株式会社シングラでは、現在インターン生を募集しています。
[募集職種]
 1.SES営業
 2.マーケティング営業
 3.ライター、エディター
 4.WEBディレクター
 5.エンジニア
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執筆者プロフィール

常見陽平

常見陽平

評論家
北海道札幌市出身。一橋大学商学部卒業。一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。
リクルート、玩具メーカー、クオリティ・オブ・ライフ(現在:フェロー)を経てフリーに。
雇用・労働、キャリア、若者論などをテーマに執筆、講演に没頭中。
2015年4月 千葉商科大学に新設された国際教養学部の専任講師に就任。
著書多数。