就活は一人でしない!就活の時に頼るべき人とは...?

2013.4.26  7308Views

皆さん、こんにちは。常見陽平です。




厚かましく声をかけてきた君は偉い




先日、ある早稲田界隈で2件の打合せがありました。
1件は就職情報会社さんとの打合せ(社会人向けに転職イベントで講演します)、もう1件は早稲田大学を会場にこれから毎月開催する読書サークルの打合せです(第1回目は5月23日の夕方からですよ)。


1件目の打合せは、最近の就職・転職事情の情報交換で白熱しました。
就活後ろ倒しに関連してこれからくる人材ビジネスなどの話などで盛り上がりました。


打合せ終了後、早稲田のキャンパスを歩いていたら、ある学生に声をかけられました。
先ほどのカフェにいた男子就活生でした。


「就活について、大変お詳しいと感じましたので...。私の相談にのってくれないでしょうか...」


声をかけてくれた勇気に感謝です。
その後、すぐに打合せがあるので、時間をとることができなかったのですが、あとで連絡し、別途時間をつくりましょうということで、名刺をわたしました。


そういえば、先日も実践女子大学での講義のために、教室に向かっていたのですが、まったく知らない女子学生がドアの前で私を待っていました。


「常見先生の講義はいままでとっていませんでした。でも、私の相談にのって頂きたいのですが...」


やはりすぐに講義が始まるので、面談できなかったのですが、名刺をわたしました。
彼女はすぐに相談のメールをくれました。


そういえば、数年前に会った早稲田大学の女子学生は、こんなことをしていました。
マスコミ志望の彼女は、テレビ局の前で出待ちをして、若手社員に片っ端に声をかけてOB・OG訪問をお願いしていました。
意外にも社員は会ってくれたと言います。
テレビ局の社員はこう言ったそうです。


「なぜ、時間を作ったか、わかる?それは、君にガッツを感じたからだよ。マスコミで必要なのは、このガッツなんだ」


以前、私は取材や調査を兼ねて、就活生から面談依頼メールをもらうと必ず返信し、個別に時間をとっていました。
今は、自分自身学生で、かつさすがに忙しくなってきたので、よっぽどタイミングがあわない限りは会えませんが。
このような、厚かましい、でも、誠実な依頼というのは大事だと思います。
もちろん、失礼な依頼はどうかなと思いますけどね。
たまに、挨拶文もなしでメールやFacebookのメッセージで「明日までにこのエントリーシートを添削してほしい」なんてメールをもらうことがあります。
さすがに...。ここまで失礼なメールはレスしませんが。


ただ、就活は一人でやってはいけません。
初めての就活がいきなり上手く行くわけがありません。
一人で抱え込むと、精神的にも参ってしまいます。


このように、厚かましく大人に頼ることは大事なのです。




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就活の時に頼るべき人とは?






「困ったら誰かに相談する」
「一人で悩まない」
「一人で就活しない」


これもまた就活の鉄則です。
では、誰に相談するべきでしょうか?考えてみました。




1.大学の先生




ここ十数年でキャリアセンターが就活に関する相談をなんでも受ける体制になってきているわけですが...。


学生はもっと先生に頼った方がいいと思います。
ゼミや研究室の先生、講義などでお世話になった先生に相談してみましょう。
普段からアナタのことを見ているので、参考になる意見が出てきます。
先輩や、企業の関係者、しまいにはコネを紹介してくれることも。


私の学部時代の指導教官は、日本の企業社会に対して批判的な意見も発信していた方なのですが、彼が最も批判しそうな就活の際には、ゼミ生全員を最低30分かけて面談してくれました。




2.キャリアセンター職員


頼りになります。
怖がらずに相談にいきましょう。
大学キャリアセンターの悩みは、救いたい学生が相談にきてくれないことです。




3.友人・恋人・家族


アナタの理解者です。相談しない手はありません。
特に、高校時代の友人など、同世代で最近連絡をとっていない方も、一緒に就活に取り組んでいるわけで。
久々に連絡をとってみると、意外なアドバイスをもらえますよ。




4.公共の就職支援機関


ジョブカフェ、ヤングハローワークなどです。
地元の施設を調べてみましょう。意外にも相談会をやっていたり。




5.OB・OG


困った時期こそ、昔、お世話になった先輩にOB・OG訪問してみましょう。
別にその会社に興味がなくてもかまいません。




6.著名人


ソーシャルメディアで著名人ともつながることができる時代ではあります。
ダメもとで相談するという手もありますよ。












何度も言いますが、就活は一人でやってはいけません。
声をかける勇気を持ちましょう。


執筆者プロフィール

常見陽平

常見陽平

評論家
北海道札幌市出身。一橋大学商学部卒業。一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。
リクルート、玩具メーカー、クオリティ・オブ・ライフ(現在:フェロー)を経てフリーに。
雇用・労働、キャリア、若者論などをテーマに執筆、講演に没頭中。
2015年4月 千葉商科大学に新設された国際教養学部の専任講師に就任。
著書多数。