「お給料」が気になるアナタに贈る、お金持ちになった人の法則7つ

2011.7.14  7420Views

こんにちは、常見陽平です。
先日、関西の学生が、面白い質問をしてきました。
「お金を稼ぐには、どうすればいいですか?」という質問です。


何が面白いかというと、お金に関する質問を就活生から受けたのが実に久しぶりだったからです。


私が採用担当者をしていた売り手市場の頃は、「ぶっちゃけ、年収1000万をこえるのは、何歳くらいですか?」
という質問をしてくる学生がよくいました(この聞き方はどうかと思いますが)。


そして、企業の人事担当者も「ウチは年収が良い」と羽振りの良さをアピールする人もいました。
実際、某大手金融機関の人事担当者は、
「30代半ばで課長代理の私の年収は1400万円くらい。愛車はジャガー」と言っていました・・・。
現在ではお給料よりも、まずは内定をとることが優先されるわけです。
そして、給料が高いかどうかだけでなく、安定しているかどうかなどを気にするわけです。
企業選びの基準などのアンケート調査をみても、新卒の場合、お給料が1位になった調査を見たことがありません。
たいていは、「やりたい仕事ができるか」や「社風」などが1位になりますね。


お給料が良いことで有名な外資系企業や総合商社を志望する学生も、お給料が良いからというよりは、
任される仕事の大きさで選んでいるように感じます。


外資の志望者に関して言うと、たしかにお給料が良いことを理由に選んでいる人もいるものの
「がっつり稼いでから、NPOを立ち上げる」などという人の方が多いように感じます。


お給料の話はある意味、タブーになっているような気がしますが、私は大事なポイントの一つだと思っています。
お給料も立派なやりがいの一つだからです。
私が最初の就職先をリクルートに決めたのも3番目くらいの理由は「お給料がいいから」でした。


さて。気づけば私も37歳。周りには、何人か「お金持ち」になった人たちが現れてきました。
実際、お金持ちになった人のパターンをいくつかご紹介しましょう。


a1380_000006.jpg


1.勤務先が株式公開




実はこのパターンが多いですねぇ。
これにより、家を建てた人、マンションを買った人、よくいます。
もちろん、自分で起業した場合や、出資していた場合はなおさらです。


株式公開をしなくても、社員持ち株制度があり、その価値が上がっていって大儲けした人も・・・。


2.給与水準が高い業界・企業に勤務




外資系に金融機関に勤める後輩はある日、私にこう言いました。
「いやー、リーマンショックで給料6割減ですよー」なるほど。
さすが外資系、劇的に乱高下するんだなと納得していました。
「で、今、いくら?」と聞いたところ、「2000万くらい」との答え。
・・・全盛期は5000万円だったというわけですね。


このように、実力主義で給料が上がる会社に勤めている場合は若くしてたくさんもらうわけですね。
ここまで極端じゃないにしろ、給与水準が高い業界・企業というのはあるものですねぇ。


3.海外赴任で大儲け




メーカーなどを中心に海外赴任手当が手厚い企業はありますねぇ。
諸々手当がついて、実質給料が倍ということも。


4.成長事業×成果対応賃金で大儲け




この十数年で、日本型成果対応賃金が導入されていきました。
導入のされ方、制度は企業により違いますが。
全社の業績だけでなく、各事業の業績で給与が決まる場合も。


「営業利益の○○パーセントを賞与の原資にする」という企業がよくあります。


このルールの場合、儲かっている場合は、凄まじい額の賞与が出るわけです。
あるメーカーでは、利益率、成長率の高い事業は常に賞与が高く、
係長でも普通の査定で1回500万円だったとか・・・。
いや、こういうことは実際、あります。


5.昇進・昇格で稼ぐ




企業によっては、役職が付くことで飛躍的に給与が上がります。


30代前半で課長や部長に抜擢され、年収1500万円以上という方、実際います。


6.得意分野で稼ぐ




自分がその道のスペシャリスト、ナンバーワン、オンリーワンになり、独立して稼いでいる人がいます。
年収は数千万ではきかないという人も。


7.財テク(死語)で稼ぐ




年収が高くなくても、投資で儲けている人、いますねぇ。
メーカー勤務で27歳で1000万円貯めた人は、とにかく節約をしていました。
株や投資信託、外貨預金、FXで稼いだ人も。
年収に関わらず、消費・浪費・投資をマネジメントすることにより、成果を出している人はいますねぇ。






私がこだわっているのは、「体感年収」ですね。
ぶっちゃけ、お給料は20代後半の頃の方がよかったです(切実な、実話)。
いまだにあの頃の年収は抜けません。
当時は、残業が青天井で、月に100時間残業していたこともありましたからね。


でも、私は「体感年収」こそ大事なんじゃないかと思っています。
オフィスが家から近い、9時半出勤、仕事の自由度が高い、やりたいことに関われる。私の体感年収は過去最高です。


そういえば、7/16発行のダイヤモンドはお給料特集でした。
まぁ、あの手の特集は集計方法などの関係で実態とズレている場合もよくありますが、
学生の皆さんも現実を知る上で一度は目を通しておいてはいかがでしょうか?

執筆者プロフィール

常見陽平

常見陽平

評論家
北海道札幌市出身。一橋大学商学部卒業。一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。
リクルート、玩具メーカー、クオリティ・オブ・ライフ(現在:フェロー)を経てフリーに。
雇用・労働、キャリア、若者論などをテーマに執筆、講演に没頭中。
2015年4月 千葉商科大学に新設された国際教養学部の専任講師に就任。
著書多数。