好きだけで選ぶのは危険!自分に合う業界・企業を見つける3つのポイント

2013.11. 7  3476Views

「旅行が好きだから旅行代理店で働きたい!」という風に、「好きだから」を理由に業界選びをする方も多いはず。

しかし、「好き」だけで志望業界を決めてしまうのは、ミスマッチに繋がる可能性があり、実は危険な面も。

「もしかしてこの業界は向いていない?」と後で後悔しないために、今回はチェックして欲しい3つのポイントをお伝えします。

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1.仕事と商品のどちらが「好き」か


旅行や食品など、その企業の商品やサービスが好きだから志望するという人がいます。
しかし、実際に働く上で大切なのは、商品よりも仕事に対する愛です。


筆者の知人に、旅行が好きで旅行代理店に就職した方がいます。
「色々な場所に仕事で行ける!」とワクワクして働き始めたそうですが、実際の仕事は、旅館や観光施設と調整をしたり、お客様の為に旅のプランを練ったりする事が中心で、大きなギャップを感じたそうです。
この話を聞くと、旅行そのものよりも、計画を立てたり、人と交渉したりするのが好きな人の方が、旅行代理店ではイキイキと働けそうですよね。

OB訪問などを通して企業での仕事を知り、商品よりもそこに魅力を見出せるかどうかを重視しましょう。



2.「好き」で利益を出せるか


企業の目的とはなんでしょうか?

それは、利益を出す事です。

製菓メーカーの場合、美味しいお菓子を作り、それを多くの消費者に買ってもらう事で利益を上げ、会社を存続させています。
あくまでお菓子はその手段です。


ここで考えて貰いたいのが、自分が好きだからという理由だけで、消費者の方に商品を買って頂けるかという事。
「私のオススメなので買って下さい!」だけでは、心は動きませんよね。
消費者が何を求めているかを知り、それに応じた提案をしなければ、きっと難しいはずです。
そう考えると、好きな気持ちよりも、相手が何を欲しているかを見極める力や、自分の考えを上手に伝える能力のほうが仕事に役立ちそうではないですか?

企業の利益に、自分がどう貢献できるかを改めて考えてみましょう。


3.お客様の「好き」に応えられるか


ある出版社の面接でこんな編集者志望の学生がいたそうです。
「○○という雑誌が好きで携わりたい」とその雑誌に対する思い、良い点や改善点などを熱く語ったけれども、面接官から「じゃあその雑誌が廃刊になったらどうするの?」と聞かれ、顔面蒼白になってしまったとか...。
好き過ぎるあまり、こだわりが強くなり過ぎたその方に、面接官は「本当に読者が求める雑誌を作れるのだろうか?自分のこだわりだけで作らないだろうか?」と不安になったと言います。

先程も述べた通り、企業にとっては利益を上げる事が最も重要なことです。
顧客の支持を得られない不採算部門は切り詰めなければなりません。
時には、消費者に不人気だからという理由で、自分の推す商品の内容が大幅に変更されるかも知れません。
製造終了になる事もあるでしょう。

それでも変わらず情熱を持ち続けられますか?
自分のこだわりよりもお客様の「好き」を優先させられるか、今一度考えて見て下さいね。


さいごに


「御社の製品が好きです!」と言われれば、採用担当者としては、確かに多少は嬉しいでしょう。

しかし、本当に「好き」以外にアピールポイントが無ければ、その学生はあくまでいいお客様。
「これからもずっと応援して下さい」といわれるだけです。
自分が愛する会社や商品にどう貢献できるのか、そこまで考えられたら本当の「好き」だと言えるはずです。

「好き」だけで考えず、自分に合う業界や企業を見つけていってくださいね。


(ライター:ナツキ)