「かわいい」は若手社員と学生の好かれる要素!?マナーを理解しよう

2011.11.11  2796Views

皆さん、こんにちは。常見陽平です。




若手経営者が新人にマナー指導した理由




先日、著名な若手経営者の方とご一緒する機会がありました。
東大卒で外資系企業出身、海外の大学でMBAを取得しています。


彼は会合に、今年入社した新卒の女性を連れてきていました。
非常に印象的だったのが、その席で彼が彼女に直々にマナー指導などをしていたことでした。
いや、彼女のマナーは別に普通というか、むしろ気持ち良いくらいだったのですが。


彼は、他のゲストへの配慮の仕方、お酒の注ぎ方、次の注文を聞く方法などをアドバイスしていました。


プロフィール情報でも、会った印象でも、いかにもデキる、かっこいい若手経営者という感じの彼が、こういうベタベタなことを指導している様子が非常に印象的でしたね。
そして、彼が同世代や年下からリスペクトされるだけでなく、上の世代からも好かれる理由がよくわかりました。
くだらないルールだと言えばそれまでですが、オトナのルールをちゃんと理解し、実践しているというわけです。


ちゃんとマナーを理解している。
可愛がられて、信頼される若者の法則だなと思ったわけです。


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世の中はオトナのルールで動いている




私はプロレスや格闘技が好きなのですが...。
この20年くらい異種格闘技戦や、総合格闘技が盛んになり、ノールールに近い格闘技もあるわけですが、それですら、ちゃんとルールがあるわけです。


オトナの世界には、ルールがあるわけです。
中には非合理的なルール、理不尽なものもあります。
とはいえ、マナーくらいは覚えておいた方がいいと思うのです。
これだけで信頼度は大きく変わります。


まぁ、そのマナーにおいても、厳格に役職や年次順に座る椅子が決まっている企業、料理に箸をつける順番が決まっている企業、エレベーターに乗る順番に極度にこだわる企業があり、世の中はバカと暇人だらけだなと思う瞬間はあるわけですが。


「かわいい」はオトナに好かれる大事な要素




そして、若手に期待されることは「かわいい」ことだったりするんですよね。
教えてもらったことがあったらすぐやってみる、本をすすめられたらすぐに読んで感想を伝えてみる、指摘された欠点はすぐ直してみる、積極的に質問してくる、などです。
こういう「かわいさ」があると、多少の至らない部分があっても、なんとかしてやりたいなぁと思うわけです。


私もよく若手社員や学生を相談にのるわけなんですけど、「かわいい」人は伸びますねぇ。


以前、担当商品のことについて相談してきた若者は、その時点でははっきりいって、何も考えていないに近い状態でした。
やや叱り気味でアドバイスしたり、人を紹介したのですが、彼女はのアドバイスをうまく活かし、他の人も巻き込んで商品を大ヒットさせ、ウーマン・オブ・ザ・イヤーにまでノミネートされました。


外見ではない、行動、特に学ぶ姿勢がかわいい人を目指しましょう。


執筆者プロフィール

常見陽平

常見陽平

評論家
北海道札幌市出身。一橋大学商学部卒業。一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。
リクルート、玩具メーカー、クオリティ・オブ・ライフ(現在:フェロー)を経てフリーに。
雇用・労働、キャリア、若者論などをテーマに執筆、講演に没頭中。
2015年4月 千葉商科大学に新設された国際教養学部の専任講師に就任。
著書多数。