「自由な服装で」はどこまで本当?まずは、身だしなみをなんとかしよう

2011.5.31  7581Views

こんにちは、常見陽平です。


いまさらですが、この2週間くらい「就活もクールビズに」や「軽装でおこしください」
ということを打ち出す企業が現れたこと、
学生が必ずしもそうしないことが話題となりました。


節電などでエアコンの温度も暑くなる中、
ましてや選考時期が後ろ倒しになっていることから今後、
夏の時点で就活している人が増えそうなので、
今のうちから「就活はクールビズや軽装で」「自由な服装で」という流れはつくるべきだと思います。
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ビジネスパーソンもクールビズがあまり浸透してない!? 








一方、そうは言っても学生は「本当にそうしていいのだろうか?」と思うことでしょう。


これは悩ましいポイントですねぇ。


クールビズで、軽装でと言っても、
まず社員がそれを徹底している企業がどれだけいるのかっていうことですね。


私はよっぽどのフォーマルな場でなければネクタイはしない派なのですが、
ビジネスパーソンとお会いすると、夏でもスーツの上着を着て、
ネクタイをしている人が多数ですからね。


面白いのが、公務員の方や社風がカタいことで知られる企業の方が
「ルールの徹底」ということでクールビズだったりします。


ビジネスパーソンもクールビズが浸透しているとも限らないので、
就活生も「服装は自由で」と言ったところで、リクルートスーツでくる方がほとんどなのですよね。




それこそ就活系のネット掲示板では「スーツでいくか、私服でいくか」という激論が起こったりします。


中には、「この企業は私服でいくと受けがいいらしい」とわざわざ出先で着替える人もいますからね。
私は、就活の服装は「完全自由」でもいいと思っています。
ただ、リクルートスーツは就活にかかる服代を軽減しているとも言えるのですよね。


逆に自由にすると、服代が高騰するリスクもありますね。
最初は「型」が大切という考え方もあります。






何よりも「身だしなみ」を見直そう






スーツにせよ、私服にしろ、
私が学生に改善してもらいたいのは「身だしなみを清潔に」ということです。


就活まっさかりの今の時期に模擬面接をしてみたのですが、
スーツがシワだらけ、ネクタイが曲がっている、ジャケットのポケットが飛び出している、
髪の毛がボサボサ、姿勢が悪いなど、
お会いしていて「?」と感じる方が多数です。


中には鼻毛が飛び出している、明らかに鼻くそらしきものが見えるということも。
汗を拭かずにくるのもどうでしょう。


また、過去にはアピールのつもりか部活のユニフォームできた人、
「○○大学侍」と背中に書いてある坂本龍馬になりきった人、
エアロビの格好でラジカセ持参して踊って自己紹介した人に会ったことも。


残念ながら寒い雰囲気が漂いアピールにはなりませんでした。






さいごに








お金をかける必要はありませんが、
「相手にとって気持ちいいか?」ということは意識したいところですね。


就活に限らず、身だしなみやおしゃれは自分のためではなく、相手のためです。


今一度、鏡の前でゆっくり自分を見てみましょう。

執筆者プロフィール

常見陽平

常見陽平

評論家
北海道札幌市出身。一橋大学商学部卒業。一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。
リクルート、玩具メーカー、クオリティ・オブ・ライフ(現在:フェロー)を経てフリーに。
雇用・労働、キャリア、若者論などをテーマに執筆、講演に没頭中。
2015年4月 千葉商科大学に新設された国際教養学部の専任講師に就任。
著書多数。