なぜか最終面接で落ちてしまう人の7つの理由

2011.5.19  108330Views

こんにちは、常見陽平です。

近年の新卒採用は企業も学生も分散化傾向です。
4年生の5月頃になると、既に内定が出ている人、最終面接に臨んでいる人、
今からエントリーシートを書き始めている人など、実に様々ですね。
2010年度採用あたりから、求人環境が悪化しましたが、
その頃から「最終面接で落ちてしまう・・・」という相談をよく受けました。

せっかく最終まで進んだのになぜ、落ちてしまったのでしょう?
最終面接で落ちるパターンをまとめてみました。

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1.志望動機が進化していない



その企業にエントリーしている頃から、最終面接にかけて、
企業に対する理解も、そこで働きたい意欲も、MAXに向かっていくことを期待したいところですが、
そこが進化していない人は厳しいですね。

もちろん、Aという志望理由(例えば、仕事の進め方が魅力的、社風が魅力的)だったとしても、
選考を通じて理解度が進むわけですから、より深く進化していくはずなのですが。

ここの進化が見られない、と。

2.入社意欲が足りない


 
「入りたい人」ではなく、「欲しい人」を採るべきだと私は考えています。

ただ、採用人数が少なくなるとその分、
「内定を出した人には、全員、ちゃんと入社してもらいたい」と考えるわけです。

「第一志望ですか?」「内定を出したらウチにきますか?」という質問に、
ハイといえるかどうか、そこに説得力があるかどうかで分けられますね。

もっとも、そう答えなくても内定した人はいるのですが。

3.最終面接の面接官を誰だか理解していない



面接は基本的に、進めば進むほど「えらい人」が出てくるわけです。

最終面接では、大手企業でも社長が出てくることさえあります。

経営視点で「今後必要な人材か?」とジャッジされること多数です。

4.本質直球質問に答えられない


自分の経験から言うと・・・。

会社での「えらい人」はせっかちで、ぶっきらぼうに本質直球質問を投げてきます。
これに戸惑う学生は多数ですね。

大人とのコミュニケーションに慣れておきたいところです。

5.極度に緊張してしまう


内定がかかっていること、そして面接官が「えらい人」で、
面接会場も役員応接室などなので、雰囲気で極度に緊張してしまうことも。

一緒に受けている学生も猛者ぞろいなので、待合室で緊張してしまうことも。

自分を出せるようにしたいところです。

6.全体のバランスから判断されてしまう


これは本人にはどうしようもないことなのですが...。

特に後半の日程になればなるほど、他の内定者の顔ぶれが決まっているわけです。

採用する際は求める人材のタイプを何パターンか決め、割合を決めていることも。

「この学生、優秀なんだけど、もうこういうタイプは採ったんだよな・・・」

こんな理由で落ちてしまうことは実際、あります。

7.決め手がない


面接の鉄則なのですが・・・。

初期段階では迷ったら通し、最終段階では迷ったら落とすのが面接官の法則です。

「これだ!」という決め手がない学生は落ちる傾向に・・・。



中には対策不能なものもありますが、
最終面接に向けて、考えと行動をブラッシュアップしていきましょう。

執筆者プロフィール

常見陽平

常見陽平

評論家
北海道札幌市出身。一橋大学商学部卒業。一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。
リクルート、玩具メーカー、クオリティ・オブ・ライフ(現在:フェロー)を経てフリーに。
雇用・労働、キャリア、若者論などをテーマに執筆、講演に没頭中。
2015年4月 千葉商科大学に新設された国際教養学部の専任講師に就任。
著書多数。