新聞社などマスコミを目指すあなたへ!作文・論文対策での4つのポイント

2013.9.30  15915Views

新聞記者は就活における人気職種の1つです。

新聞社の筆記試験で必ず課されるのが『作文・論文課題』。
試験におけるウエイトはかなり高く、何も対策をせずにぶっつけ本番で臨むのはとても危険です。

(時事問題がダメでも、作文が良ければ筆記試験は通過できるという噂も...)
新聞社以外でも、出版などのマスコミ業界では選考に論文を課す企業も多くあります。
筆者は就職活動中、何人もの現役新聞記者の方に「作文対策はしっかりやっておくべき」と言われました。



とは言え、作文・論文をどう書いたらいいのかわからない人も多いのでは?
そこで、今回は作文・論文対策のポイント(特に新聞社向け)をご紹介します。


ちなみに『作文・論文』の違いはこちらの参考資料をどうぞ。

●「小論文って何?作文との違いを知る」(出典先:ベネッセ マナビジョン)

※ただ、筆者はあまり2つの違いを意識しませんでした。
『自分の主張を明確にする』という部分では同じと考えていたからです。

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そもそも何の目的で書かせるのか


企業が作文・論文課題を課すのには、もちろん目的があります。
作文・論文を通し、一体あなたの何を見ようとしているのか?を念頭に置いた上で、書くようにしましょう。

各企業によって重視する部分は異なりますが、以下は特に大切なポイントです。

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1.言いたいことを伝えられる基本的な文章力があるか?
2.しっかりとした自分の意見を持っているか?
3.社会に広いアンテナを張っているか(時事を知っているか)?
4.入社意欲はあるか?


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思いの外、忘れがちなのは4つ目です。
ついつい、自分の経験やそこから学んだことだけを書きがちです。
その経験から○○を学び○○したいと思った、その実現のために私は記者になりたい。
記者になって○○したい。などと、記者への意欲に結び付けましょう。

一種の『自己PR』だと考えるのがよいかもしれません。
課題の目的を抑えたら、実際に書いてみましょう!


1.本番を想定して書く


新聞社で行われる作文・論文課題は、60分800字が基本です。
想像するのと実際に書くのでは大きく違います。
800字は思ったより少ない、60分は思ったより短い等、といったことが多々起きます。

時間配分や書くことができる量を知るためにも、ぜひ時間内で実際に書く練習をしましょう。


2.結論→本論→結論の順で書く


文章の書き方の基本には『起承転結』があります。
しかし、その通りに書こうと思うとなかなか筆が進まないことも...。

そんな時は『結論→本論→結論』を意識してみましょう。
つまり、始めに自分が言いたいこと(=結論)を書いて、次にそう思うようになった経緯となった出来事(=本論)を書きます。
そして最後にもう一度、本論を踏まえて自分が言いたかったことをまとめに書きます(=結論)。
最初と最後でしっかり主張を書くことで「結局何が言いたいのかわからなくなった」を防ぎやすくなります。

起承転結がよくわからなくて書けない方は、この方法を試してみて下さいね。


3.マインドマップ法を使う


新聞社で課される作文・論文の題は抽象的な場合もあります。
例えば、「光」「証」「風」等、漢字一文字のものがあります。
これは「その漢字で連想すること・考えたことで作文を書け」ということなのですが
いきなり書こうとしても、難しいですよね。


何を書いたらいいのか悩んだ時は『マインドマップ』を活用しましょう。

一言で言うと、連想ゲームのようなものです。
例えば「風」→「風評被害」→「福島県」→「原発」と思い浮かべたら、原発による風評被害についてどう思うのかを書くことができますね。

抽象的な題で書けないと焦らずに、まずはマインドマップで思いつくことを書いてみましょう。

4.書くときは1文の長さを意識する


「私は今日、パン屋さんに行って、メロンパンとカレーパンと食パンを買った後、店内のイートインでそのメロンパンを食べた」。

この1文、長いですよね。
長い文章が続くと、読みにくくなってしまいます。
実は、1文を適切な長さにするコツがあります!
それは『大きな声でゆっくり音読して、息継ぎをするところで文を切る』です。

最初の文を筆者が音読するとこうなります。
「私は今日、パン屋さんに行って/メロンパンとカレーパンと食パンを買った後/店内のイートインでそのメロンパンを食べた」。

そして、文脈を考えつつ息継ぎをした部分で句点を打ちます。
「私は今日、パン屋さんに行った。メロンパンとカレーパンと食パンを買った。その後、店内のイートインでそのメロンパンを食べた」。
少し極端な例ですが、このように考えてみる方法もあります。

もちろん、とにかく短ければよいというものではなく、文全体のリズムやバランスが大事です。
それはもう、書いて慣れていくしかありません...。


さいごに


いかがでしたか?
ここで紹介した以外にも、沢山のテクニックがあります。
その中でも大切なのは『とにかく書く』です。
文章力は一朝一夕で身につくものではなく、時間がかかります。

筆者も4月の筆記試験に向け、1月下旬ぐらいから大体週1本、3月中は1日1本のペースで作文・論文を書きました。
書けば書くほど、自信に繋がります。
無理をせず、自分のペースで作文・論文対策を進めていきましょう。

そのうち、きっと書くのが楽しくなってきますよ!


(ライター:きみこ)