挫折や失敗を掘り起こせ!サークル経験を効果的にアピールするための4つのステップ

2011.8.29  35659Views

こんにちは、学生ライターのKSGです。

面接やエントリーシートでは、ほぼ100%の確率で「大学時代に力を入れてきたことは?」(ガクチカ)という質問が登場します。

せっかくなので大学時代のサークルや部活動を存分にアピールしたいところなのですが、ガクチカのアピールを満足にこなすのって意外に難しいですよね...。

そこで、皆さんのガクチカをしっかりとアピールするための4つのステップをご紹介していきます!


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(by Photos8.com



ステップ1.企業の「求める人材像」を見てみよう!



多くの企業が採用ホームページで「求める人材像」を公開しています。
「求める人材像」というのは、企業が欲しい人材の特徴を文章化したものです。

「求める人材像」は企業によってバラバラかと思いきや、意外にも共通している部分が多いんです。

企業ごとに表現は若干異なりますが、「チームプレイができる」ことが多くの企業で求められています。

企業は巨大な組織で、一人一人が力を出し切って初めて健全な経営を実現することができます。
求められる資質は他にも様々あるのですが、土台となる「チームプレイ」はどの業界、どの企業にいっても重要な能力の一つです。

サークル(部活もOK)に所属し、多くの人と一緒にサークル運営をしてきた方であれば、誰でも企業の「求める人材像」に適合する可能性を十分に秘めています。



ステップ2.サークルでの苦労話や挫折体験を思い出そう!



あなたのサークルでの活動の中から、苦労話や挫折経験を思い返しましょう。

日常生活では出来る限り問題が起こらない方が幸せなのですが、人が成長するのはおおむね辛い経験や失敗をした時です。

そうなるとアピールしやすいのは挫折や失敗から立ち直った経験ということになります。

少し思い出したくない経験もあるかもしれませんが、あなたのサークル活動のなかで生じたトラブルを思い出し、その経緯などを書き出してみましょう。

以下の質問表に沿って思い返すとやりやすいです。カッコ内に筆者の実体験を併記しておきますので参考にしてください。

なお、次のステップに進むためにもメモをしっかりとっておくことをお勧めします。

◆質問1(前提説明):あなたは当時どのようなサークル(部活)に所属していましたか? 
(学園祭実行委員会に所属していました。)

◆質問2(状況):どのようなトラブルが発生しましたか?
(学園祭期間中に台風が直撃し、屋外にあるテントや机などの備品を全て屋内に短時間で移動しなければなりませんでした。)

◆質問3(行動):あなたはそのトラブルをどのように解決しましたか?
(備品担当として短時間のうちに正確な備品の移動経路を構築して20人のチームを指揮しました。)

◆質問4(結果):そのトラブルを解決できた要因はなんですか?
(状況を冷静に判断し、的確に指示を出すことができたことです。)

◆質問5(身に付けた能力):あなたがこのトラブルから自覚する能力はなんですか?
(判断力とリーダーシップです。)



ステップ3.材料が揃ったら文章化してみよう!



さて、サークルでの苦労話や挫折体験のメモ化ができたら、エントリーシートのために文章化してみましょう。

文章のスタイルにはいろいろとあるのですが、ここでは筆者が実際に用いていた手法をお伝えしていきます。

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書き出し:「私には〜な力があります。」と自分の長所を一言で宣言する。
前提説明:「大学時代に所属していた○○サークルでは〜を担当しており...」と簡単な前提を説明する。
問題提起(状況):「そのサークルで△△という問題が発生し...」と課題を提示する。
行動:「しかし、〜という方法を行いました。」と課題に対して具体的に行動した内容を示す。
結果:「そのため、解決することができた」と最終的には問題が解決したことを示す。
最後に:「以上のように、私には〜な力があり、御社に貢献できる」と締めくくります。

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以上の書き方に習い、先ほどの筆者の体験を文章化してみます。


【筆者のアピール】
私には的確な判断力とリーダーシップがあります。(書き出し)/
所属していた学園祭実行委員会では、テントや机などの備品の管理を担当していました。(前提説明)/
大学3年生の学園祭では、開催期間中に台風の直撃を受け、短時間で屋外の備品を全て屋内に移動しなければならなくなりました。(問題提起)/
私は20人のチームを率いて備品の移動経路構築に全力で取り組み、(行動)/
結果的に備品の破損やけが人を出すことなく備品の移動を終えることができました。(結果)/
以上のように、私には冷静な判断力とリーダーシップを兼ね揃えており、御社の事業発展に貢献することができると確信しております。(最後に)

このように、ステップ2の質問表を埋めて、ステップ3の手順に従って文章化すると論理的かつ単純明快なアピールが完成します。

文章化は一見難しく見えがちですが、ステップ2で解答した内容だけでもこれだけの文章を書くことができます。
ここまでは面接に慣れていない方でも実践できますので、ぜひ試してみてください!



ステップ4.あとは実践あるのみ!



ステップ3までは自主的に行うことができますが、本当に優れたアピールをするためには、OBOG訪問や面接で洗練していくしかありません。

OBOGによっては模擬面接などをしてくれる場合もありますし、面接では実際に皆さんがしたPRの評価を受けることができます。

面接官に満足していただけないこともありますが、「もっと良くなる余地があるんだ!」と積極的な気持ちを保つようにしましょう。

面接官が見ているのは、能力もそうですが、「行動」も重視しています。
実際に問題に直面したときに、どういう行動を取るのかを見て、会社や仕事に適性があるかを判断するためです。
「問題や状況を解決するために、どうしたのか」を具体的に説明できるよう、思い出して整理しておきましょう。

ステップ2→ステップ3→ステップ4→ステップ2...と何度も繰り返していけば、やがて誰もが納得するアピールが出来上がりますよ!


それでは、また。

(ライター:KSG「就職活動支援サークル よこりく」代表)